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都道府県民共済における、火災保険の知ってトクする使い方

2019年9月3日 更新

住宅の購入時・賃貸時には、不動産会社や金融機関から火災保険への加入を勧められます。

勧められるがまま加入してしまい、実際に住む家の実態と合わない保険内容になっていた…。そんなことにならないためにも注意が必要です。

また、火災保険ではなく火災共済に加入するという方法もあります。火災共済を扱っている共済として、全労済の「こくみん共済」や、JAの「JA共済」、日本コープ共済生活協同組合連合会の「コープ共済」などが代表的です。

その中でも注目すべき共済である、全国生活協同組合連合会の「都道府県民共済」の火災共済について紹介していきます。

※合わせて下記記事もご覧ください。

安い火災保険にはワケがある!全労災「住まいる共済」の落とし穴

火災共済と火災保険、違いは?

火災共済と火災保険の違いは?
「都道府県民共済」とは、文字通り各都道府県別の共済を、全国生活協同組合連合会がとりまとめて運営しているものです。お住まいの地域により「東京都民共済」「大阪府民共済」「愛知県民共済」などに分かれ、地域毎の共済が独立性を保ち、地域に合わせた商品を販売しています。

この共済への加入は「その地域に居住している」、もしくは「その地域に勤務している」ことが条件となっています。

火災共済と火災保険では何が違う?

火災保険は民間保険会社が「営利」目的のために行う事業で、翻って共済は「非営利」で行っている事業です。違いはそれだけではなく、火災保険と火災共済の大きな違いは、監督官庁と根拠法令が異なります。

火災共済を取りまとめているのは全国生活協同組合連合会なので、地方自治体が関係しているように思われがちですが、地方自治体から認可を受けているものの直接的な関係はありません。

また、県民共済は月の掛金が「1,000円コース」「3,000円コース」などといった画一的な商品がほとんどです。最近の民間火災保険はオーダーメイド型ともいえるほどさまざまなバリエーションの補償ができるようになっていて、限りなくご要望に沿う保険を契約できるようになりましたが、複雑化が進んでいます。

一方で火災共済はコース毎に補償内容が決まっているので、シンプルでわかりやすい商品になっています。

補償内容についても火災保険と同じく火事はもちろん、自然災害による被害も補償してくれますので、「住まいの共済」といい換えても良いくらいの補償が付いています。細かな違いこそありますが、火災共済と火災保険はほぼ同じサービスだと考えてよいでしょう。

県民共済(火災共済)が安い理由は、広告費?

県民共済(火災共済)の強み・魅力は、掛け金の安さにあります。

ではなぜ安い掛け金で相応の補償が可能なのか。それは、「大規模な広告による宣伝費用や営業マンの人件費などがかかっておらず、保険の仕組みも単純であるから」といえます。

また、1年間運用して余剰金が出た場合は“割戻金”として契約者に返金されることから、実質の掛け金はさらに安くなることもあります。

そして、年齢や性別に関わらず、掛け金が一定ということもあり、民間会社が発売している保険のように、高齢になれば保険金が高くなるということもありません。

以下に、火災共済のメリットを挙げてみましょう。

  • 掛け金が安いため加入しやすい
  • 商品内容がシンプルでわかりやすい
  • 割戻金により掛け金の総額が結果的に安くなることがある
  • 年齢や性別に関わらず掛け金が一定
  • 高齢者にとって割安になる

では火災共済のデメリットはどうでしょうか。

  • 保険金の上限が決まっている
  • バリエーションが定期(掛け捨て)しかない
  • 若年層にとっては割高になる可能性がある

このようなメリット・デメリットを考慮して、火災共済が良いのか火災保険が良いのかを検討する必要があります。

住宅の状況によっては、火災共済のメリットを多く享受できるケースもあるので、火災保険に加入する際は慎重に比較検討しましょう。

じつは火災保険の保証の上乗せの意味で、火災共済も重複的に利用する方法もあります。目安としては、年齢が40歳以上。民間の火災保険に加入していて、追加で火災共済に加入するというケースです。火災及び自然災害について万が一の補償を強めにしておきたい場合は、検討してみても良いでしょう。

火災共済、災害・損害と共済金について

現在、県民共済で扱っている火災保険の主力商品が「総合火災共済」です。補償対象は住宅以外に、店鋪や事務所・作業所・併用住宅などの「建物」。それから、これら建物内の家財や設備・什器・商品などの「家財」です。

この「建物」と「家財」に関して、いずれかを単独で補償してもらうことも、両方セットで補償してもらうこともできます。

火災共済が補償する被害は以下の通りです。

① 火災:火災によって被害が出た時に共済金が支払われる

② 落雷:落雷によって被害が出た時に共済金が支払われる

③ 破裂または爆発:ボイラーの破裂やプロパンガスの爆発などによって被害が出た時に共済金が支払われる

④ 風災・雪災・雹(ひょう)災:台風や竜巻などの風災や、豪雪・雪崩(なだれ)や雹により被害が出た時に共済金が支払われる
※20万円以上の損害に限られます。

⑤ 物体の落下・衝突:飛来物の落下や自動車の衝突などで被害が出た時に共済金が支払われる

⑥ 水濡れ:給排水設備のトラブルや隣家の水周りの事故により被害が出た時に共済金が支払われる

⑦ 騒じょう・労働争議:このケースは少ないと思われますが、デモやストライキなど集団行動によって損害が生じたとき被害が出た時に共済金が支払われる

⑧ 盗難:家財が盗難にあった時に共済金が支払われる

⑨ こう水・床上浸水:台風・洪水・豪雨・高潮などに起因する水災により損害が出た時に共済金が支払われる

※支払い条件として、建物または家財にそれぞれ30%以上の損害が出た時、床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水で建物または家財に15%以上30%未満の損害が出た時、床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水で建物または家財に15%未満の損害が出た時などが定められています。

いかがでしょうか?

「え?こんな災害まで火災共済で補償・カバーされるの?」

と意外だったのではないでしょうか?

もしかしたら、ご契約の火災共済・火災保険で、あなたが損害を被った建物や家財の補償がされるかもしれません。

例えば、建物(家、屋根、カーポート、壁など)が損害を受け、これが共済や保険で修繕できるか知りたい!という方が居られましたら、当社団 全国建物診断サービスまでお問い合わせください。相談は無料です。

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火災共済で支払われるさまざまな共済金

ここまで紹介した内容は、火災共済の中の「住宅や家財」に対する「火災等共済金」と呼ばれるものです。そのほかにも、さまざまな共済金があります。たとえば、「焼死等共済金」です。

これは、火災共済に加入している住宅、もしくは火災共済に加入している家財のある住宅の火事が原因で、その火事の日を含めて180日以内に加入者、もしくは加入者と同一世帯に属する方が死亡、もしくは重度障害となられた場合、1人につき100万円、1回の火事につき最大500万円までの共済金が支払われるというものです。

また、火事が延焼し、隣家に燃え移ってしまった場合の被害に対しては「失火見舞費用共済金」が支払われます。

これは、火災共済に加入している住宅もしくは火災共済に加入している家財のある住宅で火事が起こった場合、第三者の住宅や家財に被害を出してしまった場合に第三者1世帯につき40万円、また1回の火事につき最大100万円までの共済金が支払われます。

つまり、2世帯に被害を出してしまった場合は80万円が支払われますが。3世帯に被害を出してしまった場合は100万円が最大金額となります。

くわえて「臨時費用共済金」も支払われます。火災共済に加入している住宅もしくは家財が起因する火災が発生した時には、生活上の臨時の支出が出てしまうことが多々あります。そのため、1回の事故につきに200万円を限度に共済金が支払われます。

家財の損害に対して、賃貸住宅の損害については「借家修復費用見舞共済金」が支払われます。第三者(オーナー・大家)が所有する住宅を借りて住んでいる場合、火災共済に加入している家財が置いてある住宅の被害を補償してくれるものです。賃貸物件の占有部分から発生した火災により賃貸住宅に被害が出た場合は、1回の火事により最大100万円の共済金が支払われます。

ちなみに、賃貸物件を借りる際の火災共済の補償は、家財のみとなります。住宅部分はオーナーが火災保険(もしくは共済)をかけることになっています。

また、家財に関しては「持ち出し家財見舞共済金」が支払われることもあります。火災共済に加入している家財のうち、加入者もしくは生計を同じくする親族が一時的に持ち出したものについて、火災などにより被害が発生した場合は、1回の事故につき最大100万円の共済金が支払われます。

集合住宅において、漏水により階下の住宅に損害を出してしまった場合、「漏水見舞費用共済金」が支払われます。火災共済に加入している住宅もしくは火災共済に加入している家財のある住宅から発生した漏水で第三者の住宅や家財に損害を与えた場合は、第三者1世帯につき40万円、また1回の事故につき最大100万円までの共済金が支払われます。「失火見舞費用共済金」同様、階下の2世帯に被害を出してしまった場合は80万円が支払われますが、3世帯に被害を出してしまった場合は100万円が最大金額となります。

ちなみに共済は基本的に1年契約となります。1年未満の短期契約や1年超の長期契約も可能なようです。

もしご自身が受けた損害に対して、火災共済や火災保険が使えるか。特に住宅や建物などの損害について、修繕に共済や保険が使えるか知りたい・調べたいという方がいらっしゃいましたら、当社団 全国建物診断サービスへ無料相談をおすすめします。

都民共済の共済金支払い実例

過去に都民共済で共済金の支払いがあった実例を紹介します。

【ケース1】火災で家が全焼した

たばこの不始末が原因で出火した隣家の火事により、もらい火で自宅を全焼してしまったケースです。支払い共済金・住宅2,100万円+家財1,200万円の保険に加入していたため、保障額3,300万円+臨時費用200万円。合わせて3,500万円が支払われました。

火災で家が全焼したら?

【ケース2】火災で家の一部が焼けた

ブレーカーから出火。玄関の天井・壁の一部が焼け、消火活動により床が水浸しになってしまったケースです。支払い共済金・住宅2,000万円に加入していたため、住宅の修復費用として損害査定額300万円+臨時費用60万円。合わせて360万円が支払われました。

【ケース3】落雷で家財に被害が出た

テレビアンテナに落雷。テレビや冷蔵庫などが故障したケースです。支払い共済金・家財1,200万円に加入していたため、損害査定額30万円+臨時費用6万円合わせて36万円が支払われました。

【ケース4】台風により屋根部分に被害が出た

台風により屋根の一部が破損したケースです。支払い共済金・住宅2,000万円+家財1,200万円に加入していたため、損害査定額80万円に対する見舞金として40万円が支払われました。

【ケース5】持ち出し家財に被害が出た

宿泊先のホテルで火災が起こり、持参していたカメラが焼けてしまったケースです。支払い共済金・家財400万円に加入していたため、持ち出し家財見舞共済金として損害査定額5万円が支払われました。

【ケース6】借家人賠償責任特約を契約していた(賃貸住宅)

ガスコンロの消し忘れで出火。オーナーから200万円の損害賠償を求められましたが、支払い共済金500万円コースに加入していたため、借家人賠償責任特約共済金200万円が支払われました。

このように、火災共済においては限度額こそあるものの、手厚い補償がついていることも事実です。共済金の支払い実績も上記のようにありますから、火災保険・火災共済の加入時に、検討材料にしてはいかがでしょうか。

災害などで損害を受けたら、契約内容の確認を

契約内容を確認しましょう

このような火災共済の特徴を理解した上で、火災保険と比較し、どちらに加入すべきか。もしくは両方の加入もできますが、まずは検討してみましょう。

簡単にまとめると

火災共済のメリットとしては掛け金が安いことが挙げられます。民間保険会社の火災保険と比較すると、補償範囲や内容ではやや劣るものの、掛け金が安いので家計に嬉しい契約内容となっています。

また、割戻金が分配される可能性もあります。決算時に剰余金が発生した場合は、割戻金として契約者に分配金が入金されることもありますので、思わぬ費用負担減があるかもしれません。

デメリットとしては、補償額に上限があることが挙げられます。現在 県民共済が発売している新型火災共済の補償額の上限は、住宅で最大で4,000万円、家財で最大で2,000万円となっています。

掛け金が安いので、補償額が低くなってしまうのは仕方ありませんが、実態に即していない・ご要望にそぐわない場合は火災保険の検討も良いでしょう。

このように、火災共済と火災保険を比較して、自分たちの生活に合った方を選択することをおすすめします。

必ずご自身で契約内容を確認し、納得のうえご加入するようにしましょう。