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小学校や中学校などの教育施設が、台風などの被害に遭ったときはどうなる?学校にも火災保険は必要?

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一軒家が新築をした時点で火災保険に入るのは、誰もが知るところですが、「そういえば、子どもが毎日通っている小学校や中学校は、災害に遭ったときにどうしているのだろう?」と思ったことはありませんか?

今回は、そんな子どもたちの学びの場である学校が、台風などの被害に備えるための対応について、お話ししたいと思います。
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公立学校は国や地方自治体が校舎などの修繕費をすべて補助し、私立学校は2分の1が補助される


学校

台風などの自然災害が多発するいま、家屋の窓が割れたり外壁が壊れたりといった被害が頻繁に報道されていますが、それは学校も例外ではありません。
しかし、公立学校は公費によって成り立つ施設なので、修繕費は国や地方自治体が賄うことになります。

では私立は何も国の援助がないのかというと、そういうわけではありません。
私立学校に関しては、「私立学校施設災害復旧事業」という国の事業があり、私立の幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校(小中一貫校の一種)・中等教育学校・特別支援学校・幼保連携型認定こども園が地震や台風、集中豪雨などに見舞われた場合に、校舎などの復旧に関する工事費を国が補助するという制度があります。


ただし、補助されるのは公立とは違って、2分の1以内(幼保連携型認定こども園や施設型給付を受ける幼稚園は12分の7以内)。あとの半分は、学校の方で何とかしなければなりません。

また、一部朝鮮学校などのように、そもそも国の災害補助から外れているケースもあります。そのため、国の補助を受けられない学校は、自主的に火災保険に加入していなければ寄付を募って修繕をするしか方法はありません。

公立小学校や中学校に被害が起こっても、すぐに修繕費が支給されるとは限らない

「小学校や中学校は公立だから、何かあれば自治体がすぐに修繕してくれるから大丈夫」と安心している人もいるのですが、実は学校などの大きな建物は、いったん自然災害などに遭うと修理費用が1,000万円以上と高額になることもあり、政府や地方自治体などから迅速に修繕費が支給されるとは限らない場合もあります。

もちろん、公立の小・中学校は災害時の避難所になる場所なので、耐震対策に関しては万全です。
文部科学省の調査によれば、全国の小中学校の耐震化率は98.8%(平成29年4月1日)。ちょっとやそっとの地震では、崩れるようなことはありません。

しかし建物本体は大丈夫でも、老朽化している学校も多いために、「地震で外壁が崩れてしまった」「窓ガラスが割れてしまった」といった被害は十分に起こり得ます。
建物が大きいだけに修繕費用も半端ではなく、昨今のように自然災害が多発すると、その対応に政府や地方自治体としても頭を痛めてしまうというのが現状でしょう。

公立小・中学校で築25年を経過した建物は、全体の4分の3

学校 老朽化
実はいま、昭和40年代から50年代にかけて整備された多くの公立学校が、老朽化のために更新の時期を迎えています。
学校だけでなく、公共の道路なども同じことが言えるでしょう。高度経済成長の時期に次々と完成した施設や道路などが、いま「次の世代に向けて建物や道路をどうしたら良いのか?」という、せっぱ詰まった課題を突き付けられているのです。

老朽化した学校施設の再生整備をどうするかに関しては、国としても危機感を持って取り組んでいるようです。
文部科学省では、平成29年2月に第1回「学校の在り方に関する調査研究協力者会議」を行い、学校施設については「耐震化だけでは危険な状況であり、老朽化対策も行っていく必要がある」といった意見が出されています。

た、文部科学省の「小中学校等を取り巻く現状等」の調査によると、築25年を経過した学校施設は75.5%(平成27年)と全体の4分の3を占め、この20年間で急増しています。
これが15年後には、第2次ベビーブームに合わせて建築された建物が、一気に築40年以上になります。少子化で生徒が減っているにもかかわらず、建物は建て替えの時期を迎えるわけですから、危機感を募らすのも無理はありません。

文部科学省では同調査で、「全国的に老朽化対策が急務であり、限られた予算で対策をすすめていくには、 改築だけでなく改修(保全・長寿命化)を織り交ぜたアプローチが必要だ」と明言しています。

老朽化が進めば進むほど、台風などの災害による被害は増えるものと考えられます。
未曾有の災害が多発するいま、国も自治体も学校も、真剣になって災害への対策に臨まなければならない時期に来ているといえるでしょう。

学校が火災保険に入るとしたら、現状では法人向けの火災保険になる

では、もしも学校が火災保険に入るとしたら、いったいどんな火災保険に入るのでしょうか?
公立学校の場合は、管轄が国や地方自治体になるので、まず火災保険に入ることは考え難いでしょう。
私立の場合は管理コストの上昇にもつながるので、学校としても慎重に検討したいところです。

 

学校の保険としていま一般的に販売されているのは、「生徒が誰かを怪我させてしまった」「教師がパワハラで訴えられた」といった、人的災害による賠償責任保険です。
もしも学校が火災保険に入るとしたら、現状では一般的に法人向けの火災保険に入ることになります。

 

台風21号で被害に遭い、校舎の屋根が吹き飛ばされた朝鮮学校

2018年9月に発生した台風21号では、多くの家屋に災害が及びましたが、学校も例外ではありませんでした。

大阪市にある朝鮮学校では、台風21号によって屋根が吹き飛ばされ、一時は別の学校に通うしかない状況に陥りました。

生徒は強風が来る前に自宅に送り届けたため、児童に怪我人は出ませんでしたが、問題は修繕費用です。
国から補助金が出ることはなく、火災保険にも入っていないため、修繕をするには寄付金を募るしかありません。

現在は父兄を始め、卒業生、日本人などからの支援金が集まりつつある状況とのこと。
寄付によって修繕ができる点は、個人の家屋とは大きな違いがありますが、何かあったときの備えができないというのは非常に不安でもあるでしょう。

法人向けの火災保険を利用して、校舎の修繕を行った朝鮮学校

今回の台風による被害ではありませんが、同じ朝鮮学校の中には、法人向けの火災保険を使って修繕を完了した事例もあります。

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同校は2011年に発生した東日本大震災によって校舎の外壁が崩れてしまい、窓ガラスにもヒビが入ってしまいました。外壁は、いったん崩れると雨漏りの原因になります。
窓ガラスは遊び盛りの児童が近づけば、大怪我につながる危険性もあります。

その後、2014年の台風でついに学校の外壁は崩れ、修繕は待ったなしの状況になりました。
同校は法人向けの火災保険に入っていましたが、申請をしたものの話がまとまらず、当社にご連絡がありました。
当社が保険会社とのやり取りをさせていただいたところ、保険金を使って無事外壁や窓ガラスの修繕を行うことができました。

学校の火災保険は、はたして必要なのか?

shinpai_ojisan
「学校にも火災保険が必要かもしれない」という発想は、今までの日本にはあまりなかった発想です。
しかし、これだけ未曽有の大災害が各地で多発すると、「本当にうちの学校は大丈夫なのだろうか?」と不安に思う人も、増えてきたのではないでしょうか?

子どもたちが毎日通学する学校は、1日の半分を過ごす場所であり、災害時は緊急避難場所ともなる非常に重要な拠点でもあります。
その学校が、自然災害発生後に修繕ができない状況に追い込まれたとしたら、いったいどうなるのか?
考えてみると、恐ろしいものがあります。

しかし、問題は後にも先にも「資金がどこから出るか?」でしょう。
学校に火災保険が必要だとわかっても、そのお金を集める仕組みを作るのは、非常に大変です。
学校の父兄にも「保険は必要」と考える人もいれば、「どうにかなるさ」と考える人もいます。

今後どの程度の災害が、どのぐらいのタイミングでやって来るかによっても、学校と保険との関係は変わってくるかもしれません。
もちろん、災害が増えれば保険料も上がりますので、値上がりした保険料との葛藤もあるでしょう。

学校の火災保険に関するまとめ

toukou

家庭の防災対策が進んできた昨今ですが、パパや子どもたちが「行ってきます」と言って家を出てから、「ただいま」と言って帰るまでは、そんな防災対策などまったく意味のない場所に置かれてしまいます。

社会人は1日の4分の3程度、子どもの場合は1日の半分程度を過ごす場所が安全であるかどうかは、非常に重要な問題と言えるでしょう。あらためて学校に子どもを送り出す父兄として、自宅の防災だけでなく、学校の防災についても考えてみたいところです。
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