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地震による被害を補償!地震保険とは何か

2020年6月24日 公開

ここ最近、震度4クラスの地震が頻発している日本。ここ数年の間にも、熊本や北海道など、大地震が起きる確率が低いと思われていた場所での大地震が発生し、大きな被害が出たのは記憶に新しいところです。このような地震による被害を補償してくれる保険といえば、地震保険です。

地震保険は単独では加入できず、必ず火災保険とセットで加入することになっています。一部の少額短期保険を除くと、地震(噴火・津波を含む)による建物・家財の被害を補償してくれるのは、地震保険のみです。地震大国・日本で生活していくためには、地震のリスクへの備えは必須ですが、その唯一の方法ともいえる地震保険とはどのようなものなのでしょうか。
目次
▼被災後の生活の立て直しのための保険
▼地震保険のメリットとデメリット
▼補償金額の計算方法
▼保険金が受け取れる事例とは?
▼家財の具体的な補償内容

被災後の生活の立て直しのための保険

地震保険0624

地震による最大の被害といえば、建物の倒壊です。倒壊までいかなくとも、一部の屋根や外壁が剥がれたり、中にある家電・家具が壊れたりといった被害が想定されます。もちろん、そのような被害が出た際には修理や再調達が必要になります。これらすべてを自費で行うのであれば、莫大な出費になってしまいます。ここで役立つのが地震保険です。地震保険は火災保険の30~50%の保険金が限度ではありますが、地震保険に加入しておけば心強いことには変わりありません。万が一、建物が地震により全壊した時には、仮設住宅や賃貸住宅での生活を余儀なくされますが、その際の引越し費用や家財の購入費などは地震保険で賄えます。

そして、住宅ローンが残っている建物が地震で全壊したときには、建物には住めないのにローンだけを支払い続けるという状況になってしまうケースも考えられます。その場合も、地震保険でまとまったお金が手に入ったら、そのお金を住宅ローンの返済に回すことができるでしょう。

【関連リンク】
・地震保険、保険金受給までの流れ
・過去の地震から学ぶ…地震対策と地震保険

地震保険のメリットとデメリット

このように、地震で被害が出たときに有益な地震保険ですが、地震保険のメリット・デメリットをまとめておきましょう。

地震保険のメリット

地震による被害を補償してくれる損害保険は、事実上、地震保険のみだと考えて良いでしょう。これが、地震保険の最大の特徴でありメリットです。ちなみに、地震保険は民間の保険会社だけでは責任を全うできないような巨大地震が起こる可能性があることから、国が運営に関与しています。これは、日本政府が再保険をして保険金を支払うという「再保険制度」というもので、民間の保険会社に大きな負担がかかっても契約者にまで影響が及ばないようにするためのものです。

また、地震が発生すると二次的な災害が起こることがあります。例えば、地震が引き金となった噴火や津波や、地震によって建物に不具合が出てその結果として火災が起き掛け金については、耐震性能の高い住宅の場合は保険料が割引されたり、地震保険料控除により所得税や住民税が安くなったりといった優遇措置もあるのもメリットといえます。

地震保険のデメリット

一方、地震保険のデメリットは必ず火災保険とセットで加入するということです。地震保険は単独で加入することはできず、火災保険の保険金額の半分までが最高補償額となります。そして、上限として「建物は5000万円まで」「家財は1000万円まで」という金額が設定されています。

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地震保険の補償金額の計算方法

地震補償0624

地震保険は、火災保険とセットで契約する保険で、火災保険の保険金によって上限が変わります。地震保険で契約できる保険金額は「火災保険の保険金額の30~50%の範囲内」と規制されているので、最大でも火災保険の50%までしか金額的な補償はつけられません。

例えば、火災保険の補償額の上限を3000万円で契約している場合は、地震保険の補償額の上限は900~1500万円の間で設定されることになります。そのため、火災保険の保険金額で住宅を建て直すための保険金に設定していたとしても、地震保険ではその50%までしか補償されないので、地震保険を活用して住宅の建て直しをすることは難しくなります。

地震保険金の支払基準

では、地震保険の保険金の支払額はどのように決まるのでしょうか。これは地震保険の特徴ですが、「実際の損害額」ではなく「損害の程度」で保険金が決まります。その程度は4段階に分かれていて、その被害の状況に合わせた区分によって補償額が決まるため、被害の状況によっては実際の損害よりも多い場合・少ない場合の支払いとなります。

この損害区分は、もともとは「全損」「半損」「一部損」という3段階でしたが、2017年1月に改定され「半損」が「大半損」と「小半損」に分割され以下の4段階へと変更になりました。実は、地震保険は変更が多い損害保険ですので、常に最新の情報をアップデートしておく必要があります。

① 全損~地震保険の契約金額の100%が支払われるケース
土台や柱、壁、屋根などの主要構造部の損害額が時価の50%以上、焼失もしくは流失してしまった部分の床面積がその建物の延床面積の70%以上、損害額がその家財の時価の80%以上の場合は「全損」という区分になります。

② 大半損~地震保険の契約金額の60%が支払われるケース
土台や柱、壁、屋根などの主要構造部の損害額が時価の40%以上50%未満、焼失もしくは流失してしまった部分の床面積がその建物の延床面積の50%以上70%未満、損害額がその家財の時価の60%以上80%未満の場合は「大半損」という区分になります。

③ 小半損~地震保険の契約金額の30%が支払われるケース
土台や柱、壁、屋根などの主要構造部の損害額が時価の20%以上40%未満、焼失もしくは流失してしまった部分の床面積がその建物の延床面積の20%以上50%未満、損害額がその家財の時価の30%以上60%未満の場合は「小半損」という区分になります。

④ 一部損~地震保険の契約金額の5%が支払われるケース
土台や柱、壁、屋根などの主要構造部の損害額が時価の3%以上20%未満、建物が床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水を受けて損害が生じた時に全損・半損に至らない場合、損害額がその家財の時価の10%以上30%未満の場合は「大半損」という区分になります。

このように、地震の被害は4段階に分類されているので、例えば地震が原因で火事が起きたとして、建物が延床面積の70%以上消失した場合は「全損」となり、69%の時は「大半損」として判断されます。つまり、この1%の差で40%もの差が発生するのです。

地震発生!地震保険金が受け取れる事例とは?

それでは、地震によって建物が全損になった場合に、地震保険に加入していればどれくらいの保険金額を受け取ることができるのかを考えてみましょう。

一戸建てで地震保険に加入した例でみてみましょう。10年前に3000万円で建てた一戸建てが、10年を経て時価が2000万円になっていたとします。この住宅が地震で全壊したと仮定すると、物価上昇などを考慮して3500万円ほどの費用で新築での再取得が可能だと考えられます。この状態で最大限に火災保険と地震保険に加入していたとして、今地震で全損になった場合に受け取れる保険金額は1000万円となります。地震による被害に対して火災保険は活用できないので、火災保険金はおりません。地震保険は、火災保険の新価取得額の50%が最大補償となりますが、地震保険自体の計算は時価で行うため、2000万円×50%=1000万円が最大の保険金となります。新築での取得額の見積は3500万円になりますので、建て替えには2500万円も足りないという状態となるため、地震保険だけでは建物の完全な建て替えは難しいのです。

それでも地震保険は必要?

このように地震保険金の最大額だけを見ると、その補償は不十分なように思うでしょう。しかしながら、地震保険というものはそもそも倒壊した住宅を立て直すための保険ではなりません。あくまで、被災後の生活を立て直すための保険というコンセプトですので、その際のプラスになることは間違いありません。このコンセプトについては、財務省のWEBサイトにも「地震保険は、地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的として、民間保険会社が負う地震保険責任の一定額以上の巨額な地震損害を政府が再保険することにより成り立っています」と掲載されています。

一方、地震保険に加入していなくても受けられる国や地方公共団体から生活再建資金の援助もあることはご存じでしょうか。これは「被災者生活再建支援制度」というもので、「10世帯以上の住宅に全壊被害が発生した市町村」「100世帯以上の住宅全壊被害が発生した都道府県」などの条件を満たした地震による被害が発生した際には、大規模半壊以上の損害を受けた世帯に対して50~100万円が支給されます。また、住宅を再建する際には「支援金」として、建物の建設・購入費用として200万円、補修費用として100万円、賃貸の場合は50万円が支給されるという制度です。

しかしながら、先程の具体例と比較してみると、住宅が全壊してしまった場合の支給額の合計は最大でも300万円にしかなりません。この観点からいうと、生活再建資金というコンセプトの地震保険に加入しておくことは、心強い味方になってくれることでしょう。また、地震保険を1000万円に設定した場合の保険料は、都道府県や住宅の耐火構造によって誤差があります。地震の発生リスクが低い地域と高い地域では、年額6500円~32600円というような開きがあるので、お住まいの地域の地震保険の金額をチェックしておきましょう。ちなみに、地震保険は一定条件において金額はどの保険会社で契約しても同額なのも特徴です。

その地震保険の付帯率ですが、2018年度の統計によると全国平均で65.2%となっていて、火災保険に加入している世帯の6割以上が付帯しています。加入率は32.2%となり、地震保険制度がスタートしてから、最大の数字となっていて、国民の関心が高いことの証明ともいえます。]

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家財で見る地震保険の具体的な補償内容

地震保険において家財を補償する契約をした場合、家財は5分類されています。家財というのは、テレビや冷蔵庫などの家電や、食器棚やベッドなどの家具といった、建物の中にある容易に持ち運びができるもの全般です。しかし、地震保険では自動車や30万円を超える宝石や骨とう品・美術品などは地震保険の補償の対象にはなりません。また。現金や有価証券も補償の対象にならないことを覚えておきましょう。

家具の5分類

① 食器陶器類(食器・陶器・食料品・調理器具など/各1%・最大5%)
② 電気器具類(電子レンジ・パソコン・テレビ・冷蔵庫など/各2.5%・最大20%)
③ 家具類(食器棚・たんす・机・椅子・ベッドなど/各4%・最大20%)
④ 身回品ほか(カメラ・書籍・靴など/各2.5%・最大25%)
⑤ 衣類寝具類(衣類・寝具/各15%・最大30%)
以上のように、家財は大きく5つに分類されています。これがさらに代表品目別で29種類に細分化されているのですが、分類内での各品目ごとの構成割合と最大値が決められているのが特徴で、この規定をもとに損害状況を査定し保険金を計算することになります。

家財の地震保険の査定方法

家財がどのような被害を受けたかは、保険会社は派遣する調査員が査定することになります。例えば、家財の地震保険の最大補償額が500万円の契約をしていたとしましょう。その際に、地震により「食器棚が壊れて食器類が割れた」「パソコン・テレビ・たんすが倒壊した」「冷蔵庫が壊れて中にあった食料品が腐り廃棄した」という被害が出た場合、以下のような計算をして査定額を算出します。

・食器陶器類の品目の構成割合は各1%なので「食器」と「食料品」で1%×2(種類)=2%となる
・電器器具類の品目の構成割合は2.5%なので「パソコン」「テレビ」「冷蔵庫」で2.5%×3(種類)=7.5%となる
・家具類の品目の構成割合は4%なので「食器棚」と「たんす」で4%×2(種類)=8%となる

これらを合計すると17.5%となり、損害区分の認定基準表によると「一部損」と判断されます。つまり、支払われる保険金は地震保険金額の5%になりますので、500万円×5%=25万円が査定額となります。このような計算方法になるため、もともとの家財の価格は関係ないので、例え安い物であっても何種類かの品目が大量に被害を受けたときは、保険金額が上がることもあります。逆に、高価な物が壊れたときでも被害を受けた品目が少なければ保険金が低く抑えられます。

保険金が支払われないケースもある?

実は、地震保険金が支払われないケースもあります。例えば、地震が発生した日の翌日から起算して10日経過後に発生した被害や、紛失・盗難によって生じた被害は保険金が支払われないことになっています。例えば、3月1日に地震が発生すれば、3月12日以降の被害は補償の対象外となるので注意が必要です。また、複数回の地震が発生した際には、72時間以内の地震をまとめて1回とカウントすることを覚えておきましょう。