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建ててから30年以上経過している古い家の火災保険はどうすればいい?

2020年9月14日 公開

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30年以上前に建てた家の場合、火災保険は当時の契約のまま更新している、という人は多いかもしれません。しかし、火災保険は時代とともに変更が出てきていますので、昔の契約のままでは十分な補償を受けられない可能性があります。また、古い家には火災保険が掛けられないと思っている人もいるかもしれません。では、古い家の火災保険事情はどうなっているのでしょうか。

 
目次(▼タップで項目へジャンプします)

▼火災保険は時代とともに変化する
▼どのような場合に見直しが必要?
▼火災保険の保険金額はどのように決める?
▼古い保険を見直すときのチェックポイント
▼リフォーム後の火災保険は見直しを!

火災保険は時代とともに変化する

旅館の保険について

 

火災保険は、時代によって保険金の設定方法が変わっているので、古いタイプの火災保険では十分な補償が受けられない可能性があり、火災や自然災害による被害のリスクが高い古い家だからこそ火災保険による手厚い補償が比喩幼な場合もあります。

 

ここ最近の変更では、損害保険料率算出機構が2018年・2019年と2年連続で火災保険の参考純率を引き上げたということがニュースとなりました。これは、損害保険各社で組織する損害保険料率算出機構が算出しているもので、2018年に損害保険会社が火災保険の保険料の設定するときの基準となる「参考純率」を平均5.5.%、2019年に平均4.9%引き上げたというものです。

 

火災保険の保険料は、参考純率がそのまま値上げ幅になるわけではありません。損害保険会社各社は、この参考純率をもとにして保険会社各社の判断で保険料の改定率を決めています。つまり、保険会社によって改定の有無も改定のタイミングも違います。ちなみに、2年連続の参考準率引き上げを受けて、損害保険会社各社は相次いで値上げを実施もしくは実施予定としています。具体的には以下の通りです。

 

  • 2018年6月の参考純率・平均5.5%引き上げの影響

2019年10月に大手損保4社(東京海上日動・損保ジャパン日本興亜・あいおいニッセイ同和損保・三井住友海上)が値上げを実施しました。

 

  • 2019年10月の参考純率・平均4.9%引き上げの影響

2020年1月にセコム損保が、同4月に楽天損保が実施しました。同10月にAIG損保が値上げ実施予定しています。また。大手損保4社は2021年1月に更なる値上げを実施予定です。

 

このように、火災保険の改定は頻繁に行われているため、サービス内容も時代によって異なってきています。そのため、定期的な内容の見直しが必須といえます。

 

どのような場合に見直しが必要?

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古い家で火災保険に加入して以来自動更新しているケースや、住宅ローン契約時に火災保険に加入してそのまま更新しているケースは、火災保険の内容を見直した方が良いでしょう。上述の通り、火災保険は保険料率や保険金の設定方法・金額等が時代によって変化していますので、古いタイプの火災保険では十分な保険金がおりない可能性が出てきているのです。具体的には、以下のようなケースは要注意です。

 

  • 1998年以前に火災保険を契約し自動更新している場合

1998年に火災保険の保険料率が改正となり、保険料率を算定していた組織が定める保険料率の使用義務が廃止されました。そして、建物の構造や所在地によるリスクを基準とした「参考準率」方式が主流となったため、建物の評価額と補償額にずれが生じている可能性が高く、十分な補償を受けられない場合があります。1998年以前に契約した火災保険の見直しを行っていない場合は、早急に見直しを行いましょう。

 

  • 住宅ローン契約時に火災保険に加入し、そのまま自動更新している場合

住宅ローンを契約した際に火災保険に加入して自動更新している場合も、ローンの借入額で保険金の設定が決まるケースが多く、建物の一部に対してのみ保険がかかっている「一部保険」という状態になっていることがあります。一部保険の場合も、保険金が十分におりない可能性が高いので見直しを行いましょう。

 

  • リフォームをした後に火災保険の見直しを行っていない場合

火災保険の契約年を問わず、リフォームをして保険会社に連絡をしていない場合は「超過保険」や「一部保険」という状態になっている可能性があります。この場合も、保険金額が十分ではない可能性があるため、すぐに保険会社にリフォームをしたことを連絡して、火災保険の内容を見直しましょう。

 

火災保険の保険金額はどのように決まる?

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火災保険の保険金の設定方法は「時価」「新価(再調達価額)」の2種類があります。古い火災保険は時価方式が一般的でしたが、最近は新価方式で契約することが多く、かなりの差額が発生する可能性があります。

 

新価方式

再調達価額もしくは再取得価額とも呼ばれることがある方式で、火災保険の対象となる建物・家財と同等の物を購入・再取得するために必要な金額を意味しています。火災保険の補償対象を新たに再調達するのに2000万円かかるのであれば「2000万円」を基準に保険料を割り出します。

 

時価方式

新価から経過年数に応じて老朽化・劣化した消耗分を差し引いて計算するため、新価では2000万円のものが「1500万円」や「1000万円」を基準に保険金が割り出されます。つまり、古い家ほどおりる保険金が少なくなりため、火災や自然災害による被害が出た場合に十分な保険金が支払われないリスクが高くなる方式です。時価方式で火災保険を契約している場合は、新価方式での見直しをおすすめします。

 

「超過保険」と「一部保険」とは何か

 

保険金額の設定で、「超過保険」や「一部保険」となっている場合があります。上述の通り、この契約では契約者にとって不利なことが多々あります。

 

まず「超過保険」ですが、これは契約の金額が実際の評価額を上回っている状態です。多くの保険会社は「実際の評価額を超えた場合、保険の支払い対象としない」と定めていることから、無駄な保険料を払い続けていることになります。この「超過保険」は時価方式で火災保険を契約している際に起こりうるもので、例えば契約時の建物の評価額が2000万円だったとしても、時価方式では経年劣化などで評価額が下がっていくため、数年後には評価額が1000万円になっていたとしたら、2000万円分の掛け金を払っているのは無駄が多い状態といえます。

 

一方「一部保険」は、契約金額が建物や家財の実際の価額に満たない状態のことで、建物・家財の一部にしか保険金をかけていないと判断されるものです。例えば、2000万円の評価額の建物に対して、損害保険金の上限が1000万円の火災保険に加入しているとすると、50%しか補償を付けていないと保険会社に判断され、1000万円の損害を受けたときも半額の500万円分の保険金しか下りないということになります。

 

火災保険の見直しをしていない場合、このような状況になっている可能性があるので、定期的な火災保険の見直しが必要になるというわけです。また、1998年以前の火災保険は「時価方式」であることは上述しましたが、「比例てん補」という方式も取り入れられています。これは、保険金額の支払いが「損害額×保険金/対象物の価額-自己負担額」で決まるため、保険金だけで再調達することはほぼ難しくなります。一方、現在の新価方式においては「実損払い方式」が主流となっているため、定められた上限額までの実際の損害額が支払われるようになりました。そのため、再調達するための十分な補償を得られる状態になっています。

 

注意!建築費が上昇して保険金にも影響が出ている

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このように、火災保険は加入後も定期的な見直しをすべき損害保険です。例えば、取得金額が3000万円の住宅に新価方式で火災保険を掛けたとしましょう。しかし、数年後には建築費用や人件費などが上昇したために、同等のものを再調達するためには3500万円必要になっているというようなケースがあります。そのため、せっかくの新価方式でも再調達価格の全額が支払われないケースがあるので、定期的な見直しは必須といえます。

 

古い保険を見直すときのチェックポイント

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では、古い火災保険を見直すときにはどのようなことを気にかければ良いのでしょうか。下記にチェックポイントをまとめました。

 

  • 火災保険の契約が1998年以前かどうか
  • 時価方式ではなく新価方式になっているかどうか
  • 実損払いになっているかどうか
  • 住宅ローンの借入金が保険金額として設定されていないかどうか
  • 保険の見直しを数年ごとに定期的に行っているかどうか
  • 設定されている保険金で現在の家と同等の価値の住宅を再調達できるかそうか

 

以上のようなチェックポイントを気にかけながら、火災保険の見直しを行いましょう。

 

古い家だからこそ火災保険は入るべき?

 

古い家だから火災保険に加入する必要はない…そう思っている人が少なからずいるようです。しかし、古い家だからこそ被害を受けた際には再調達するための手厚い補償をしておく必要があります。また、古い家は現在の家よりも耐火性が劣るところがあり、火災が起きてしまうと大規模な被害が出る可能性があります。そのため、万が一のときのための補償がしっかり受けられる火災保険を選ぶ必要があります。

 

古い家で火災保険を見直すときはどうすれば良い?

 

古い家の場合、新価方式で火災保険を掛けることはもちろんできるのですが、適正なメンテナンスを行っていることや現在居住していることなどが条件になっているケースが多くあります。また、木造で耐震性が低い物件と判断されると、保険料が高くなることもあります。しかし、火災保険に関しては、長期契約や保険証券の発行を不要とする、Webから申し込む、保険料を一括払いにするなど割引制度がありますので、上手に活用して保険料を抑えていきたいところです。

 

古い家では延焼被害を防ぐ類焼損害補償特約をつけよう

 

上述の通り、古い家は火事になると被害が拡大しやすく、最悪の場合として近隣の家にまで延焼するケースがあります。そのため、延焼被害が発生したときの補償をしてくれる類焼損害補償特約が有用です。類焼損害補償特約は、自宅からの火災・爆発などにより第三者の建物や家財に与えた被害を補償する特約で、万が一のときに強い味方になってくれます。実は、失火責任法という法律で、重大な過失がある場合以外は第三者に延焼の被害を与えた際は賠償の責任はないのですが、近隣との関係性を考慮するとトラブルを回避するためにも類焼損害補償特約に加入しておくことをおすすめします。

 

リフォーム後の火災保険は見直しを!

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古い家の場合、リフォームを行うこともあるでしょう。リフォームを行うと、建物の価値が上がることが多いので、火災保険を見直す必要があります。例えば、耐震性能を向上させたり、オール電化システムや太陽光発電システムを設置したりした場合は、住宅の価値が上がるため新価も変わります。そのため、保険金額が変わりますし保険料が割引になるケースもるので、見直しを行いましょう。逆にそのまま放置しておくと「一部保険」の状態になることもあるため、注意が必要です。

 

地震保険に加入する必要はある?

 

火災保険で補償される自然災害には、地震・噴火・津波による被害は含まれていません。地震が原因の火災は、火災保険では補償されず、火災保険とセットで加入する地震保険で賄うことになっています。近年は大規模な地震災害が増加し、地震保険への関心も高まっています。2011年の東日本大震災以降、加入する世帯は年々増加していて、2018年の世帯加入率は32.2%になっています。地震保険も、火災保険と同じく建物・家財それぞれで加入することができ、火災保険の契約金額の30~50%が保険金の範囲となり、上限は建物の場合は5000万円、家財は1000円までとなっています。

 

もちろん、古い家においても地震保険もセットで加入する方が良いのですが、補償の対象は「家財のみ」でも良いかもしれません。というのも、地震保険の保険金は時価が基準となり、古い家の場合、地震保険料の建物の免震・耐震構造による割引制度が適用にならないため、保険料だけが高く十分な補償を受けられないケースがあるからです。

 

火災保険で不明点がある場合は全国建物診断サービスに相談を

 

古い家の火災保険についてわからないことがある場合は、全国建物診断サービスのような火災保険の活用に慣れた団体へ相談してみてはいかがでしょうか。同団体では、火災保険認定調査士が住宅・敷地内全体を診断し、破損や劣化状況を報告し、火災保険の活用についてまでアドバイスを行います。火災保険は、自然災害による被害であることが証明できれば、築年数に関わらず申請できる保険ですので、火災保険を活用した工事に豊富な実績を持ち、全国で400もの加盟店を持つ全国建物診断サービスにご気軽に相談ください。