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火災保険の「個人賠償責任特約」の徹底解説!第三者に被害を出してしまったときの強い味方

2021年1月14日 公開

目次

  1. 火災保険の中の補償・個人賠償責任特約
  2. 「自転車保険への加入義務」にも対応
  3. 個人賠償責任特約は家族も補償の対象になる?
  4. 被保険者が「無責任能力者」である場合の補償対象
  5. 個人賠償責任特約へ加入時に注意するべきポイント

火災保険は「住まいの相互保険」として、火災をはじめさまざまな自然災害による被害を補償してくれるものです。その中であまり知られていない補償内容といえば、個人賠償責任特約です。

火災保険の中の知られざる補償・個人賠償責任特約

ビジネスマン
火災保険は幅広い補償をしてくれるものですが、その中でも知られざる心強い特約があります。それが「個人賠償責任特約」です。この特約は、第三者にけがをさせてしまったり、第三者のものを壊してしまったりして、法律上で被害を賠償しなければならない事故を起こした場合に補償してくれるものです。

以前は単独で契約することができたのですが、現在は「特約」として火災保険や自動車保険などと一緒に契約することになっています。保険料自体は年間で千円を超える程度の安価なため、いつのまにか契約している可能性があります。火災保険や自動車保険の証書を確認しておきましょう。

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個人賠償責任特約で補償される事故

補償される事故

  • 洗濯機のホースが外れ、マンションの近隣の部屋を水浸しにしてしまった
  • 住宅の2階から物を落として、たまたま通行していた人にけがをさせてしまった
  • 子どもの通学中に、自転車で通行人にぶつかりけがをさせてしまった
  • アパートの駐車場で遊んでいた子どもが、第三者の自家用車を傷つけてしまった
  • 子どもが野球をしていて、誤って第三者の窓ガラスをボールで割ってしまった
  • 飼い犬の散歩中に犬が第三者にかみつき、けがをさせてしまった
  • 買い物中に、誤って商品を落として壊してしまった

このように、賠償責任を負う事故というものは、日常生活の中に潜んでいるものです。そのため、いつどこで損害賠償責任を負うような事故に巻き込まれるかわかりません(その逆のケースもありえますが)。もちろん故意にけがをさせてしまったり、ものを壊してしまったりした場合は補償の対象になりませんが、突発的・偶発的な場合は第三者の治療費や壊したものの修理費・慰謝料などが補償の対象となります。

また、もめてしまった場合の裁判・調停費用も補償されます。しかし、この場合は当事者同士で話を進めるのではなく、保険会社に確認を取りながら話を進めることで確実な補償となりますので注意しましょう。

もし、トラブルに発展してしまったときには、保険会社によっては「示談交渉サービス」を行っていますので活用するのもひとつの手です。もめそうな場合は、最初から保険会社に間に入ってもらい交渉してもらうというサービスです。このサービスがない場合は、自分自身で交渉するか、もしくは弁護士を探して対処を依頼することになります。

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補償されない事故

一方、個人賠償責任特約ではどのような事故は補償されないのでしょうか。

  • 仕事の事故
  • 一時的に借りていたものを壊してしまった場合
  • 故意にものを壊してしまったりした場合
  • 車両(自動車・船舶・航空機など)による事故
  • 戦争やテロのような大規模な暴力や地震・噴火・津波などの大規模な災害
  • 家庭内のけがやものの被害
  • プライバシーの侵害のような物理的ではないもの

このように、個人賠償責任特約では補償されるものと補償されないものがあるので、加入する際に確認しておきましょう。また、いざ何かしら損害賠償責任を負ったときには、保険が活用できるかを確認してから申請するようにしましょう。

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昨今話題の「自転車保険への加入義務」にも対応している

自転車

最近は、自転車での事故が急増していることを受け、各自治体は「自転車保険」への加入を義務付けるというニュースもよく聞かれます。自治体が求めているのは、第三者を死傷させてしまったときの経済的リスクの補填ですので、必要最低限の備えとしては個人賠償責任特約への加入は有効な手立てといえます。

個人賠償責任特約は家族も補償の対象になる?

家族

個人賠償責任特約の特徴として、一人が加入するとその家族も補償の対象になることが挙げられます。そのため、誰をメインの被保険者に設定するかがポイントになります。一般的な個人賠償責任特約では、補償の対象は以下のようになります。

  • 被保険者本人
  • 被保険者本人の配偶者
  • 被保険者本人または配偶者と生計を共にする同居の親族
  • 被保険者本人または配偶者と生計を共にする別居の未婚の子

つまり、世帯主を被保険者に設定することで、同居の父母や子どもはもちろん、進学などで一人暮らしをしている未婚の子どもまでを対象にできます。

「責任無能力者」である場合は補償対象を「監督義務者」にできる

最近では、被保険者が「責任無能力者」である場合にはその親権者や法定監督義務者などを補償の対象とする個人賠償責任特約もあります。これは、認知症を患っている人が踏切内に入り込んで事故を起こし、その監督義務者に責任が問われたという実際の事件を受けての対応です。

このような場合、電車自体に損傷がなかったとしても、遅延被害金に対応する補償を出している保険会社もあります。家族の中で介護が必要な人がいる場合は、丁寧に約款を読んでみてください。一方、「責任無能力者」は補償の対象としないと明記している場合もありますので注意が必要です。

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個人賠償責任特約に加入する時に注意すべきポイント

個人賠償責任特約に加入する際は、以下の事柄に注意しましょう。
●重複加入
火災保険の場合、2つの保険会社と契約しそれぞれ1億円の補償をつけていたら、合計2億円の補償がされる、と思うかもしれませんが、実は火災保険は上限が決まっていますので、上限以上の保険金が支払われることはありません。

これを超過保険と呼んでいて、単純に割に合わない保険料を払い続けることになってしまいます。この場合、個人賠償責任特約についてもいくつもの保険会社で加入したとしても、支払われるのは被害総額だけですので、火災保険か自動車保険などどれかひとつの保険に付帯して加入しておけば十分です。

●補償切れ
個人賠償責任特約をつけていた保険を解約した場合は、自動的に個人賠償責任特約も解約されます。つまり、住宅を引っ越す際に違う火災保険に加入する場合に、個人賠償責任特約がそのまま引き継がれるわけではないので、改めて契約しなおす必要があります。

ここで注意したいのは、自動車保険などでは年齢制限があって加入できないことがあるため、特に年齢制限のない火災保険であれば特約としてセットすることができます。

このように、個人賠償責任特約は、住宅に関しての被害だけでなく、日常生活の中のさまざまな被害を幅広く補償します。第三者にけがをさせてしまったり、第三者の所有物を壊してしまったり…ただし、この特約は単独で加入することができないので、火災保険や自動車保険などとセットで加入することになります。

そのため、気づかないうちに重複契約や契約切れを起こしてしまうことがあるので、現在加入している火災保険や自動車保険を今一度確認してみましょう。そして未加入の場合は、火災保険にセットで加入することで、より安心な日常生活を送ることができます。



記事監修


kansyuu
【二級建築士】佐野 広幸
全国建物診断サービスのwebサイト監修の他、グループ会社の株式会社ゼンシンダンの記事も監修。火災保険申請を利用した修繕工事を広める事により、日本の「建物老朽化」問題の解決に貢献。