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塩害地域の調べ方と対策方法を解説します!塩害に火災保険適応は難しいので気をつけよう

2020年10月22日 公開

塩害サムネ

みなさんは「塩害」に関して耳にされたことはありますか?
本記事では、塩害地域の調べ方や対策の方法、塩害向けの火災保険に関する情報を解説していきますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

目次(▼タップで項目へジャンプします)

▼ 塩害が発生する地域の調べ方
▼ 塩害による損害は火災保険で補償されるの?
▼ 自分でできる塩害対策のまとめ
▼ 塩害対策になる塗装をご紹介

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全国建物診断サービスとは?

建物診断と火災保険の活用を推進している団体です。

自然災害での被害を自覚されている方、過去3年以内に被害の工事を行った方はご相談ください。火災保険金が受け取れる可能性があります。

建物を診断後、火災保険が認められない場合、お客様から費用をいただいておりません。

※一部地域は対象外の場合もございます。詳しくはお問い合わせください。

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「塩害」とは何だろう

塩害01

「塩害」とは、その名の通り“塩による害”のことです。具体的には、塩分を含む風や雨、汚れなどが建物や機器に付着し、腐食やサビが発生する被害となります。
特に沿岸部にある住宅や建物、自動車などが被害を受けやすく、海岸地方ではよく劣化が感じられる風景が見られることがあり、みなさんもイメージしやすいのではないでしょうか。
さらに日本海側の地域では、風や雪によって塩分が内陸まで運ばれ、沿岸部ではなくても塩分の影響を受けてしまうこともあります。また、塩分は農作物の成長にも悪影響を与えることが分かっています。

塩害はなぜ放っておくとよくないの?

塩害02
「火災や地震、津波などの自然災害が恐ろしいのは分かるけれど、塩害が発生すると何がよくないの?」という疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
塩害も、住宅や建物を長く維持していくために、対策をしておきたい損害として、覚えておいていただきたい損害ですのでチェックしておいてください。

塩害がもたらす影響

塩害によってもたらされる損害として、最も影響を受けるのは、住宅や建物の「屋根や外壁、玄関ドアやアルミサッシ、電気機器などの金属部分」となります。
塩分が金属部分に付着してしまうと、金属の腐食やサビを促進させます。そうなると、金属がもろくなり最終的には穴が空いてしまいます。そして、空いた穴が外気にさらされ、そこから雨水などが入り込むことで、更に劣化スピードが上がっていくのです。
この重要な金属部分が劣化すると、住宅や建物自体が倒壊する恐れがあるのはもちろん、建物自体だけでなく、内部にある家財や設備などにも損害が及んでしまうことが考えられます。

メンテナンス費用が高額に

また、塩害による損害が広がれば広がるほど、修理費やメンテナンス費がかかってしまいますし、最悪の場合は、建物そのものの建て直しが必要となります。金銭的にも打撃を受ける可能性が出てくるのは避けたいですね。

資産価値が下がる

資産価値とは、簡単に言えば“建物の価値”のことです。これは、建物を建ててから年を追うごとに年々下がっていくものです。資産価値の指標は、主に建物を売却するときに「どのくらいの値段で売れるのか」という重要な部分に関わってきます。
実は、この資産価値は建物の劣化具合などにも関連してくるもので、建物の状態が悪くて傷んでいるほど資産価値が下がってしまいます。建物を売りたいときに塩害によって価値が下がり、「思った金額で売れなかった」「売り手が付かなかった」という状況も避けたいですね。

塩害が発生する地域を把握しておこう!

塩害03

ところでみなさんは、自分自身のお住まいや所持している建物が、「塩害を受けやすいのか」を考えたことはありますか?実は、塩害が発生しやすい地域というのは既に発表がされているので、以下で確認をしてみてください。

塩害範囲かどうかの簡単チェック項目

自分の家や建物は、塩害を受ける範囲なのかを把握するためには、まずは次の3つの要素が当てはまっていないかを確認してみてください。

①海から5キロ以上離れているかいないか

②潮の匂いがするかしないか

➂周囲の家屋や建物の鉄部にサビが発生しているかいないか

以上が1つでも当てはまる場合は、塩害対策を検討されることをおすすめします。

「塩害が起きにくい・起きやすい県」一覧

日本はそもそも海に囲まれた国なので、そのほとんどが「塩害が起きやすい県」と考えてもらってよいでしょう。そうは言っても“塩害の起きやすさ”に差があります。

塩害が最も起きやすい県

東京都/神奈川県/千葉県/茨城県/静岡県/愛知県/愛媛県

塩害が比較的起きやすい県

北海道/青森県/岩手県/宮城県/秋田県/山形県/新潟県/富山県/石川県/福井県/山梨県 /三重県/滋賀県/京都府/大阪府/兵庫県/和歌山県/鳥取県/島根県/岡山県/広島県/山口県/徳島県/香川県/高知県/福岡県/佐賀県/長崎県/熊本県/大分県/宮崎県/鹿児島県/沖縄県

塩害が起きにくい県

福島県/栃木県/群馬県/埼玉県/長野県/岐阜県/奈良県

みなさんの地域はいかがでしたでしょうか?関東地方の都道府県が、比較的塩害の割合が多いようです。また、静岡県は特に塩害の被害が大きいようです。
より詳細に知りたい人は、各都道府県より『塩害地域マップ』というものが公開されていますので、ネットで調べたり自治体の窓口に問い合わせたりして確認をしてみてください。

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塩害による損害は火災保険で補償されるの?

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ご自身の住宅や建物に対して、火災保険をかけていらっしゃる方は多いと思います。火災保険は『住まいの総合保険』と言われるほど、あらゆる自然災害や事故による建物の損害を補償してくれるもので、マイホーム購入の際や引っ越しの際に必ずと言っていいほど加入をおすすめされるものだと思います。
加入しておくと非常に安心な保険なのですが、塩害における損害ははたして補償してもらえるのでしょうか?

答えは「NO」です!

実は、塩害によって発生した損害は火災保険で補償されることはありません。塩害は、自然災害というよりも、経年劣化として分類されてしまいます。火災保険では、経年劣化での損害を、補償外としている保険会社がほとんどです。

ただし「風災補償」で損害部が補償される可能性があります

「風災補償」とは、台風をはじめ、竜巻や暴風、突風というような“風”による自然災害によって起こった損害に対して補償をしてくれるものです。実は、塩害での損害が補償されなくても、強風があった際に申請を行うことによって、損害部を補償してもらえるケースがあります。
そもそも塩害は、塩分を含む風が原因とも考えられますので、台風や暴風雨があった際は火災保険の申請をしてみることをおすすめします。

塩害を事前に防ぐことも大切です

とはいえ、やはり塩害を事前に防ぐことで、住宅や建物の劣化を食い止めることにつながります。そうすれば、修理費や保険の申請などを考えなくてもよくなりますよね。ここからは、塩害対策について解説をしていきたいと思います。

まずは塩害が発生しやすい箇所を把握しておこう

塩害があっても、腐食しやすい箇所とそうでない箇所があります。塩害は、軒下に設置された電気機器や配管や機器の下部など、雨水による洗浄が行われない場所にある金属や機器が、特に劣化が激しくなります。外壁面に設置される金属や機器などは定期的に雨で洗われるため比較的に劣化が起きにくいです。

具体例

外壁/コンクリート/木部/屋根/電気機器/瓦/トタン/玄関/門/アルミサッシ/シャッター/フェンス/鉄柵/看板/遊具/ドア/雨戸/モルタル など

自分でできる塩害対策のまとめ

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それでは、塩害対策についてまとめていきたいと思います。

電気機器や配管などはなるべく屋内に設置する

特に電気機器は塩害によって劣化しやすいと前述させていただきました。また、電気機器などが劣化すると漏電などの危険性もありますので、なるべく電気機器は屋内に設置することを心がけましょう。

“海”と逆側に設置する

どうしても外に設置せざる負えないものは、海から逆側に設置しましょう。塩分を含んだ風を直接受けないだけでも、塩害対策の効果は格段に上がります。

防サビ処理を行う

電気機器や配管など現在外にあるものに対して、防サビ処理を行ってあげることも有効です。塗装をしたり、メッキやオイルを塗布したりするなどが考えられます。専門業者に依頼することもできますし、ホームセンターなどでも「防サビスプレー」が販売されていますので、ご自身で処置されてもよいかと思います。

塩害に強い素材や製品を選択する

塩害に強い素材や製品を購入、変更することもおすすめです。塩害に強い素材は、大前提として「サビに強い」という要素が重要で、以下の素材があげられます。

①ステンレス

②ガルバリウム鋼板

➂樹脂サイティング

ちなみに、最近は「塩害対策を施された製品」も販売されていますので、そちらを優先的に選択することもよいでしょう。

定期的に清掃をする

日頃からこまめに清掃を行っておくことも非常に有効な塩害対策です。塩分は、日々風や雨によって運ばれ蓄積していくものですので、水で定期的に洗い流すことで塩分の蓄積を防ぐことができます。台風や強風に見舞われた後には、特に焦点を置いて水洗浄を行っていただくことをおすすめします。
ちなみに、清掃方法としては、ホースなどを使って水をかけ、柔らかいブラシで塩分や汚れを落としていきます。市販の高圧洗浄などの洗浄機器を使用すると、せっかく塗装した箇所や、作られた膜が剥がれてしまう可能性もありますので、強く刺激を与えて清掃するのではなく、優しく丁寧に落としてあげることがポイントとなります。

塩害対策になる塗装をご紹介します

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沿岸部にある建物は、内陸部にある建物よりも、塗装の耐久年数が短く、通常より2~3年ほど耐久寿命が早まります。
そうであるため、定期的な塗り替えが望ましいのですが、できるだけ長く耐久効果が持続する塗装があると便利ですよね。

塩害対策におすすめの塗料

塩害対策としておすすめの塗料には、以下が代表的なものとして挙げられます。

①シリコン樹脂塗料

外壁塗装の1㎡あたりの単価は、2,000~3,000円となります。

②フッ素系塗料

外壁塗装の1㎡あたりの単価は、4,000~5,000円となります。

➂変性無機系塗料

外壁塗装の1㎡あたりの単価は、4,500~5,500円となります。

一般的な住宅や建物には、フッ素塗料やウレタン塗料、シリコン塗料が用いられています。しかし、上記3種類のような塗料は、塗装すると丈夫な膜を形成する素材のため、塩害または紫外線から建物を守ってくれる効果があります。また、外壁だけでなく、電気機器やサッシなどの金属製の部分も同時に塗装することができます。
これらのおすすめの塗料の中には、一度塗布すると約20年も持ち、耐候性、超低汚染性、難焼成、防藻、防カビなどの性能を持つものもあります。
無機塗料やフッ素などは性能も高いため、費用は高額になってきますが、長期的に考えると、より塩害に強い塗料を選択することで、塗り替え頻度も抑えられるために経済的かもしれません。

塩害対策に特化した業者へ相談しよう

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もし、「ご自身で外壁や機器への塗装ができない」「結局どの対策から行った方がよいのかわからない」ということがあれば、専門の業者に依頼することが間違いないでしょう。しかし近年、このような住宅や建物のメンテナンスに関する悪徳業者が増えてきているというニュースが後を絶ちません。ご自身が依頼される業者は、信頼がおけるというところをしっかり見極めて選んでいただきたいものです。
例えば、ご自身の地域のちかくに拠点がある業者であれば、その地域に精通した知識や経験を持っており、近所の口コミでも評判を確かめられる可能性があります。また、沿岸部に拠点を置いている業者であれば、塩害対策に強い可能性が高いと考えられます。

全国建物診断サービスは無料であなたの家のチェックを行います

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全国建物診断サービスは、『火災保険の専門団体』として活動を行っています。
また、全国の火災保険の申請に慣れている業者と提携をしており、その中には沿岸部に拠点があったり、塩害に特化したメンテナンス会社も含まれたりしています。
対象地域にて無料で火災保険や塩害に関する相談にのったり、建物自体の現在の状態の診断も行ったりしています。
一人で考えていてもなかなか正解が見つかりづらい保険や補償、建物の状態。被害に心当たりのある方はご一報ください。

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記事監修


kansyuu
【一級建築士】登立 健一
一級建築士。全国建物診断サービスのwebサイト監修の他、グループ会社の株式会社ゼンシンダンの記事も監修。