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新築住宅についている「10年保証」とは | 判例からも保証範囲をチェック

2020年6月19日 公開

住宅を購入することは、人生の一大事です。一生に一度の買い物、といわれるほどの決断が必要な時でもあります。特に新築住宅を購入するとなれば、その思いも殊更でしょう。しかしながら、このような強い思いで購入した新築住宅に欠陥があったとすれば、気が気ではなくなると思います。新築の住宅ローンだけでも凄い金額なのに、さらに修理代がかさむとなると頭が痛いところです。

実は、このような場合、「瑕疵担保責任」というものを不動産会社に問うことができます。これは民法によって定められている制度で、「売買の対象物に隠れた瑕疵(住宅の場合は外部から簡単に発見できないような欠陥)がある場合は、売主が買主に対して補修・損害賠償等の責任を負う」というもので、新築住宅を購入した際にはこの瑕疵担保責任は法律で保証されています。つまり、新築住宅の初期の欠陥については原則的に売主もしくは施工会社が補修を行うことになります。

もちろん、その保証範囲や買主が保証を受けるときの手続き方法などは、各不動産会社やメーカーで違いますが、住宅の瑕疵保証制度を理解することは、新築住宅を購入する際のリスクの軽減につながります。

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10年保証の範囲を判例からチェック

判例

住宅に関する「瑕疵」の考え方には、建物の不具合だけでなく、中古住宅においてはその物件で過去に事件・事故があったなどの心理的瑕疵まで含まれています。不動産取引をするにあたり、買主が不利益を被らないことを最優先にするために心理的瑕疵についても売主が責任を負うことになっていますが、新築住宅では「10年保証」というものがあります。これは、2000年4月に施行された「住宅の品質確保促進法」(品確法)に基づいた「構造耐力上主要な部分および雨水の侵入を阻止する部分」に関する保証で、「不具合があると建物の強度そのものが弱くなってしまう部分」と「防水をしないと雨水が侵入してしまう部分」について瑕疵担保責任が認められるということです。

この10年保証については、すでに裁判も行われていて以下のような判例も出ています。ともに木造の新築住宅のケースですが、①軸組の長さが不足し、軸組配置の釣り合いも悪く、筋交い等部材を結合する緊結部分も不良で、さらに外壁の防火性能も不足するなど複数の危険箇所があった(大阪地裁が2001年11月7日に判決)②基礎部分の厚さ・幅の不足など、土地の地盤強度に対し適切な基礎工事が施されていなかった(仙台地裁石巻支部が2005年3月24日に判決)などがあり、買主が有利になる判決が出ています。

10年保証の落とし穴

このような判例が出ているものの、注意すべきこともあります。この10年保証の対象となるのは、あくまで「隠れた瑕疵」です。つまり、物件の引き渡し時にすでに発覚していた瑕疵については保証対象にはなりません。また、物件の引き渡し後に地震や火災などの自然災害や事故によって発生した不具合も、隠れていたわけではなく新たに発生した瑕疵ですので、10年保証の対象にはなりません。現実的には、瑕疵が発見されるパターンはさまざまです。その不具合・不良が10年保証の対象となるかどうかは、住宅や不動産取引に関して素人である買主が判断できないものがほとんどなので、住宅における不具合・不良を発見した際は、まず売主や施工会社に相談してみましょう。

では、なぜ瑕疵担保責任の保障は10年間なのでしょうか。瑕疵担保責任の対象範囲は、基礎や土台などの「構造耐力上主要な部分」と外壁や開口部などの「雨水の侵入を防止する部分」です。民法では売主の瑕疵担保責任期間を「買主が瑕疵を見つけた時から1年間」と定めているので、買主は1年間に渡り保証される内容となっています。しかし、売主や施工会社にとっては経年劣化に伴う不具合についても補償を求められるリスクがあるので、宅建業法ではこの瑕疵担保責任期間を「物件引き渡しの時から2年以上」(※)という特約をつけることができます。
※売主が宅建業者の場合に限ります。

しかし、基本構造部分の瑕疵は2年間では発見できない場合も多いのが現実です。つまり、この法律は買主にとってリスクの高いものになってしまったために、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)で瑕疵の保証範囲と合わせて保証期間も制定しました。それが、新築住宅においては売主・施工会社は宅建業法よりも長い「物件の引き渡し日から10年間」に渡って瑕疵担保責任を負うというもので、構造部分の瑕疵については、売主または施工会社が10年間保証してくれることになっています。

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瑕疵担保責任のある10年の間に売主が倒産した場合はどうなる?

10年というとかなりの長期間です。ということは、この保証期間の間に売主・施工会社が倒産してしまうリスクはゼロではありません。このような場合は、10年保証はどのような扱いになるのでしょうか。

ここ最近は、マンションの耐震強度偽装問題など新築住宅における事件がメディアで大きく取り上げられることがあります。このマンションの耐震強度偽装問題は、売主は建物の耐震強度が規定に満たない状態で販売し、本来であれば品確法の10年保証の対象になるにも関わらず、売主の資本力不足を理由に欠陥の補修・損害賠償を行わなかったという事件です。そのため、買主が莫大な損害を負担することになってしまい、社会問題化しました。

この結果、新たに「住宅瑕疵担保履行法」(2009年10月施行)という法律が制定されました。これは、売主・施工業者などの住宅事業者に住宅瑕疵担保責任保険への加入もしくは供託金の納付を義務付ける法律で、初期の瑕疵が発見されたときのために資金を確保しておくという目的で施行され、売主・施工会社は瑕疵による補修が発生した際には加入している保険または供託所から補修費用を受け取ることができます。さらに、買主側からすると新築住宅購入から10年の間に瑕疵を発見したときに、購入時の売主・施工業者が倒産してしまっていたとしても、補修費用を保険法人などから受け取ることができるので、新築住宅については「隠れた瑕疵」の修理が保証されことになりました。

10年保証の対象にならない被害は何か

補償期間

このような新築住宅の10年保証ですが、あくまで「隠れた瑕疵」に対する保障であり、地震・火災・風災などの自然災害や、火災や事故によって修理が必要なった場合は対象にはなりませんし、買主自身が追加して行なった工事により発生した不具合を修理することになった場合も対象になりません。例えば、新築住宅を購入して1年後に、屋根にソーラーパネルをつけたとしましょう。この際、屋根に荷重がかかりすぎて構造的に必要以上の重みがかかり屋根が壊れてしまった場合は、「隠れた瑕疵」とは判断されないので対象にはなりません。

それでは、自然災害や火災などの事故が原因で必要となった工事の補償は何もないのでしょうか。

「住まいの総合保険」火災保険の補償内容

そこで火災保険が効力を発揮します。火災保険という名前から、火災時にしか使えない保険と勘違いされているケースは少なくありませんが、この火災保険は火災以外の事故でも自然災害による被害(地震・噴火・津波を除く)を補償してくれる「住まいの総合保険」です。

例えば、落雷時にそのショックで電化製品が壊れてしまったなどという「落雷による損害」や、台風で屋根が剥がれてしまったなどという「風災による損害」、洪水によって床上・床下浸水したなどという「水害による損害」などが補償の対象となります。そして、オプションではありますが、排水管が詰まって床が水浸しになる「水濡れ」や窓を割られて空き巣被害にあったときの「盗難」など、偶然の事故による被害も補償してくれます。

そのため、新築住宅購入時には、10年一括長期契約の火災保険に加入することをおすすめします。というのも、住宅ローンを組むということは、数十年間に渡り借金を返済するという義務があるということです。精神的にも重くなるでしょうし、数千万円というお金を貸す金融機関にとっても大きなリスクを伴います。そこで、このリスクを解消するために、買主は団体信用生命保険に加入することになります。何の補償もない状態で火事が発生し新築住宅が全焼してしまうと、住宅ローンを二重に組むことになり、それだけの金額を負担できる人は少ないでしょう。そのため、住宅ローンを完済するまで火災保険に加入し、買主・金融機関のお互いの不安を信頼関係に変えるという意味合いもあります。

ちなみに、火災保険の現在の最長契約期間は10年です。そのため、新築住宅で火災保険に加入するときは、10年一括で保険料を支払うのが一般的となっています。毎年分割して支払う方法もありますが、10年一括の方が保険料は大幅に割安になります。しかも、この保険料は住宅ローンに加えることができるため、改めて資金を用意しなくてもいいですし、毎年更新する手間も省けます。

しかし、10年間は再契約する必要がなくなるので、保険の内容の見直しをしないだろうというデメリットはあります。火災保険について、新築住宅の購入時と同じ条件で10年間払い続ける必要があるのかどうかは考え方がさまざまでしょうし、ずっと同じ保険金額でよいのかは慎重に考えたいところです。そのため、火災保険を含む損害保険について、いつでも保険内容を見直し再契約できますので、定期的な見直しを忘れないようにすることが大切です。

火災保険とセットで加入する地震保険も注目されている

保険

このように、火災保険は、火災以外の落雷や風害・水害などによる自然災害による被害も保証してくれるものですが、火災保険でもカバーできない被害が存在します。それが、地震・噴火・津波による被害です。

それらの被害を補償する保険はないのでしょうか。実は、地震保険という別の損害保険があります。これは、地震や噴火・津波による火災や住宅の損壊・埋没・流出などによる被害を補償してくれるもので、2011年に発生した東日本大震災後に注目されるようになりました。地震による被害といえば建物の倒壊が思いつきますが。実は火災が発生すると大ダメージを被ります。地震が起きた直後ではなく、半日以上経ってから延焼に巻き込まれるという、思いもよらない大規模な火災になる例も少なくなく、同じ火災でも地震が原因の火災は火災保険では保証されないので、リスクの回避のためにも火災保険とセットで地震保険に加入しておくことをおすすめします。

地震保険の特徴を知る

2012年4月に、財務省が管轄する「地震保険制度に関するプロジェクトチーム」が発足しました。このチームでは、地震によるリスクの官民負担のあり方(大地震の場合、大規模な被害が想定されるため、地震保険は国と民間保険会社の両方が運営に参加しています)や商品性、保険料の見直しなど、さまざまな視点から地震保険についての議論が行われ、保険制度の根幹部分は維持しながら改正を行う方針となりました。

その中で保険料の大規模な改定には注目です。具体的には、将来の地震リスクをもとにした保険料率を見直しを行い、都道府県別に区分けしている地震保険料の集約や、耐震性能の優れた建物に対する保険料の割引率の引き上げなどを決定し、同年7月以降の地震保険に適用されています。結果、全国平均では15.5%の値上げとなりましたが、建物の構造や都道府県などにより保険料が下がるケースもありますので、加入する際には保険料を確認しておきましょう。ちなみに、同一条件の場合は、どの保険会社と契約しても保険料は一緒なのが地震保険の特徴です。

地震保険の補償額は、セット契約となる火災保険の30~50%の範囲で設定することになっています。理想としては上限の50%にしたいところですが、負担する保険料とのバランスを鑑みて決めましょう。

そして、地震保険について、そもそも加入するかどうかも検討課題です。というのも、補償内容は充実しますが、安くない保険料を負担することになります。地震保険は、地震・噴火・津波による被害に対する補償ですので、同時に多くの人が被害に遭う可能性が高くなります。しかし、新たに住宅を手に入れる金額が手に入るわけではなく、地震保険から受ける補償はあくまでその後の生活再建の足掛りにするという意味合いとなります。この点を考慮して、加入するかどうかを検討してみることも大切です。

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