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塗料は「塗装の材料屋」で作られる | 材料屋ごとに価格や色は変わる

2020年02月25日 公開

塗料記事01

「外壁塗装を考えているけど、塗料ってどうやって選べばいいの?」
「塗料って、色だけ決めたらあとはどれでも同じなの?」

こんな疑問をお持ちではないでしょうか?

この記事では、外壁塗装を考えているけど塗料のことはよくわからない方に対して、どのような塗料を、どうやって選べばよいかを分かりやすく伝えます。

具体的には以下の内容となっています。

  • 材料屋さん(メーカー)ごとに塗料は違うのはなぜか
  • 大手メーカーの特徴
  • 塗料の種類
  • 塗料のメーカー選びが重要な理由
  • 自分のニーズに合った塗料を選ぶ方法
  • 業者選びの方法

この記事を読めば、迷わずに塗料選びができるようになるでしょう。
ぜひ、最後まで読んでみてください。

材料屋さん(メーカー)ごとに価格や色が違う

塗装記事02

 

塗料の価格や色は塗料メーカーごとに違います。
せっかく塗装業者に塗料を選んでもらったのに、他のメーカーの塗料のほうが安くて性能もよかった……ということも実際にあります。

そのため、どんな塗料メーカーがあって、どういった特徴や違いがあるのかを知っておく必要があります。

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なぜ材料屋さん(メーカー)ごとに塗料が違うのか

塗装記事03

 

なぜ塗料メーカーごとに塗料に違いがあるのでしょうか?
その理由は、塗料メーカーがそれぞれで塗料を作っていて、特徴や性質がそれぞれ違うからです。

塗料メーカーは、全国に知られているような大手メーカーから地域密着型の中小企業まで数え切れないほどあります。

塗料メーカーだけでもそれだけの数があるのに、その中からさらに塗料を選ぶとなると、専門知識のない一般の方には至難の技です。

また、塗装業者の中には、自社でオリジナルの塗料を生産し、使用しているケースもあります

そのため、外壁塗装を自分でせずに、専門業者にお願いしようと考えている方であっても、塗装についての知識がなかったら、あまり評判の良くないメーカーの塗料を選んでしまいかねません。

【関連リンク】
・素人が知らない、外壁にも火災保険が使える本当の理由

もし材料屋さん(メーカー)選びを間違えたら?

塗装記事04

 

もし塗料メーカー選びを間違えたら、どうなってしまうのでしょうか?
以下で詳しく解説していきます。

質の悪い塗料を塗られる

後ほど説明しますが、塗料にはたとえ同じ色であっても、塗料を形成する成分の違いで品質のグレードに差があります。
そのため価格の安い塗料ほど耐久性は落ちてしまい、品質の悪いものが多いのです。

塗装業者の中には「他社より格安で塗装をします」といって工事を行う業者もあります。
そういった業者は、安くて低品質な塗料を高品質なものと偽って値引きしているように見せかけています。

塗装業者がすすめてくる塗料がどこのメーカーの商品で、品質や耐久性は大丈夫なのかを確認することが重要となります。

必要以上に高額な塗料を買わされる

また、その反対に必要以上に高額な塗料をすすめてくる塗装業者もあります。
そういった塗装業者も注意が必要です。

高額な塗料は耐久性の高いものも多いですが、塗装をお願いしているあなたには必要のない性能を備えた塗料であったり、また塗装をする家の外壁の耐用年数を考えずに塗料を選んでいたりする場合もあります。

きれいに外壁の塗装をしても、外壁が耐用年数を迎えてしまっては意味がありません。

また自社でオリジナルの塗料を作っている塗装業者の中には
「自社の塗料は大手塗料メーカーの塗料とは違い、耐久性がたいへん優れたものです。一度塗ると30年以上長持ちします」
といって、高い塗料を買わせようとする業者もいます。

しかし、耐用年数が30年もある塗料は現在のところ一般住宅用としては存在しないと考えられます。
今後出てきたとしても大手メーカーが取り扱っているでしょう。

このため極端に年数が長い塗料を出してくる場合は、他の安い塗料を高く売りつけようとしている可能性が高いのです。

塗料メーカー選びで失敗してしまったら、良い塗装はできません。
外壁塗装を計画するうえで、塗料メーカー選びは非常に重要となります。

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材料屋さん(メーカー)によって、どれくらい違うのか

塗装記事05

 

では、実際に塗料メーカーによってどういった違いがあるのか、紹介していきます。
国内の主な塗料メーカーは以下の通りです。

主な塗料メーカー 特徴
日本ペイント ・1881年創業の日本で最も歴史のある塗料メーカー
・アジアNo.1の塗料メーカー
・世界第4位のグローバル企業
・2012年に最先端の塗料「ラジカル塗料」を開発
関西ペイント ・1918年創業の大阪に本社を置く老舗メーカー
・建築用から自動車用までさまざまな塗料を扱う
・日本ペイントと並ぶ日本の2大塗料メーカー
・雨でも塗れる塗料を開発
エスケー化研 ・1958年に事業を開始
・快適、健康、安全、安心、環境をテーマに塗料開発
・建築用仕上塗料の国内シェア1位
ロックペイント ・ラッカー塗料の製造から始まり、様々な塗料を扱う
・自動車用の塗料では国内で高いシェアを誇る
菊水化学工業 ・1959年に創業
・環境に考慮した建築材料の開発に力を入れている
・1,200色の豊富な塗料があり求める色が見つけやすい
アステックペイント ・オーストラリアの塗装メーカー
・2000年に日本代理店が誕生
・代表商品「EC-5000PCM」は伸縮率600%の高性能
・地震などの揺れによる表面のヒビ割れを防ぐ
AGCコーテック ・旭硝子のグループ会社で1963年に創業
・耐候性に優れた素材を使ったフッ素樹脂塗料に強み
・1991年に世界初の「水性フッ素樹脂塗料」を開発

紹介した大手塗装メーカー以外にも、個人で経営している塗料メーカーや中小企業がたくさんあります。

中小企業でも独自の技術を持っていたりする場合があり、一概に大手メーカーのほうが良いとは言えません。

そのため、会社の知名度だけで決めるのではなく、どういった特徴の塗料を扱っているか知っておきましょう。

では、塗料メーカーを選ぶ際に、自分のニーズに合った塗料を探す方法とはなんでしょうか。
以下で具体的に紹介します。

自分のニーズに合った塗料を選ぶ方法

塗装記事06

 

自分のニーズに合った塗料を選ぶには、以下の3つの知識が必要です。

1. 外壁塗装の基礎知識
2. 塗料を選ぶ際の注意点
3. 業者選びの方法

以下で具体的に解説します。

外壁塗装の基礎知識

あなたが業者に外壁の塗装をお願いするとき、多少の知識を持っておいたほうがより密な話し合いができます。また、業者の言っていることが理解しやすくなるでしょう。

もちろん、業者側もわかりやすく説明をしてくれますが、中には悪徳業者もいます。

知識を持っていると、騙されずに自分の身を守ることもできるので、以下では知っておいてほしい内容をピックアップします。

塗料の主な種類

外壁塗装で用いられる塗料は4つの成分からできています。

1. 合成樹脂
2. 添加剤
3. 顔料
4. 溶剤類

この中で重要なのが「合成樹脂」です。
合成樹脂が塗料の種類の違いを決めており、耐久性にも大きな影響を与えます。

塗料の種類は、合成樹脂の品質の差で、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素に分かれます。

各塗料の特徴は以下の表の通りです。

塗料の種類
耐用年数
特徴 代表的な商品
アクリル塗料耐用:5~7年 ・塗料の中で1番安価
・紫外線に弱く、耐用年数が短い
・ホームセンターなどで売っている
・プロの塗装屋さんはほとんど使用しない
ケンエースG-2
(日本ペイント)7,000円(16kg)
ウレタン塗料耐用:6~10年 ・ウレタン樹脂特有の光沢ある塗膜を作るので、仕上がりがピカピカになる
・柔らかくて弾力性があり、扱いやすい
・ヒビが入りやすい建物に適している
一液NADウレタン
(エスケー化研)9,000円(15kg)
シリコン塗料耐用:8~15年 ・価格と耐久性のバランスが良く、外壁用塗料として最も人気
・雨やほこりなどの汚れを防ぐ性質がある
・塗料選びに迷ったらシリコン塗料が無難
セラMシリコン
(関西ペイント)16,800円(16kg)
フッ素塗料耐用:12年~20年 ・4つの塗料で1番高価
・最も耐久性に優れている
・耐熱性、防水性、防カビ性が高い
・ビルや商業用施設などの塗替えが難しい大きな建物に使うことが多い
ケンエースG-2
(日本ペイント)7,000円(16kg)

最新の塗料

近年出てきた新しい塗料として「ラジカル塗料」や「光触媒塗料」などがあります。

「ラジカル塗料」

品質的にはフッ素塗料とシリコン塗料の中間になります。

2012年に登場した新しい塗料で、現在主流のシリコン塗料よりコストパフォーマンスが高いため注目を集めています。

しかし、まだまだ新しいため、実績が少ないというデメリットがあるでしょう。

「光触媒塗料」

太陽の光で外壁の汚れを浮かせて雨で洗い流せる塗料で、建物をきれいな状態を保つことができます。

また、外壁に塗るだけで緑地と同じ空気浄化効果があります。
しかし、施工が難しい面がデメリットとなるでしょう。

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塗料を選ぶ時の注意点

塗料を選ぶ際には以下の4つに注意しなくてはいけません。

1. 耐用年数
2. 色
3. 品質
4. イメージ

詳しくチェックしていきましょう。

耐用年数

最初に確認したいのが耐用年数です。
耐用年数とは、修繕が必要になるまでの期間を指します。
建物の劣化自体はもっと早い段階から始まります。

メーカーが耐用年数を20 年としている塗料であっても、日当たりの良さや潮気のある沿岸部などは条件の違いで期間が短くなることもあります。
自宅が受ける環境も考慮して選びましょう。

外壁塗装でよくある失敗が、塗った後に「思っていた色と違った」というものです。

サンプルで見た色と実際に塗装した色が違って見えるのは、なぜでしょうか?
それは色の「面積効果」が原因です。

面積効果は、面積によって色の見え方が変わることです。
同じ色であっても面積が大きいほうが明るい色がさらに明るく、暗い色はより暗く見えるのです。

そのため塗料の色を選ぶ時は、明るい色なら1トーン暗く、暗い色なら1トーン明るい色を選んだほうがイメージ通りになるでしょう。

品質

外壁の塗装は安い工事ではありません。
塗料だけでなく、足場代や職人さんの人件費など、多くのお金が必要になります。

ですが、良い塗料を使わないとせっかくの塗装が無駄になってしまいます。
そのため塗料選びも妥協せずに、良い材料を選ぶべきでしょう。

高品質な塗料としてはフッ素塗料がおすすめです。

どんな塗装がしたいかのイメージ

塗装業者と打ち合わせをする時などに、以下のことを先に考えておくと家のイメージがしやすいです。

「予算はどれくらいなのか」
「色のイメージはどういったものか」

具体的にイメージすることで塗料選びに迷うことが少なくなるでしょう。
イメージが浮かばない状態で工事をしてしまうと、思っていた仕上がりと違うという自体が起こります。

色のイメージをする場合にはカラーシミュレーションという手法があります。
コンピューター上で自宅に色を重ねる方法です。

実際の色とはかけ離れているため全体イメージを掴む程度にしか役に立ちませんが、イメージが浮かばない段階では有効な方法となるでしょう。

業者選びの方法

どれだけ良い塗料を使っても、結局は塗装業者がしっかり施工しないと、塗料も本来の効果を発揮できず、品質も悪くなってしまいます。

そのため、業者を選ぶ際に「この業者は最後まで丁寧にやり遂げてくれるか」ということを見極めないといけません。

見極め方としては、相見積もりがおすすめです。
相見積もりとは、複数の業者に工事の見積もりを出してもらう手法です。

相見積もりをすれば工事内容や価格を比べて適切な業者を選びやすくなるでしょう。

また、塗装業者ごとで取り扱っている塗料メーカーも違います。
もし「この塗料メーカーの塗料がいい」と決まっている場合は、業者選びの時にそのメーカーの塗料を取り扱っているか確認しましょう。

メーカーで塗料の色や価格が変わるため選び方が重要!

塗装記事07

 

メーカーによっては塗料の種類しだいで数十万円の金額の差が出たりすることもあります。

そのため、1つのメーカーだけで選ぶのではなく、できるだけ多くの塗料メーカーの商品の特徴や代表商品を見ておくことが、自分にあった塗料を選ぶコツです。

外壁塗装は10年に1度しかない、人生における重要なことですので、塗料メーカー選びも後悔のない選択をしましょう。



記事監修


kansyuu
【一級建築士】登立 健一
一級建築士。全国建物診断サービスのwebサイト監修の他、グループ会社の株式会社ゼンシンダンの記事も監修。