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スレート屋根の劣化を放置すると大変なことに…!アスベストの危険性も知っておこう

2020年6月16日 公開

新築住宅といえでも、10年近くも経過するとさまざまなところで劣化が発生してしまいます。その中でもなかなか劣化に気づきにくい場所といえば、屋根です。そのため、いつの間にか劣化が始まり、雨漏りにつながってしまうというケースは少なくありません。その屋根の素材にはいくつかありますが、スレート屋根を採用している住宅は多くあります。

スレート屋根の寿命は10~20年ですが、寿命が近づくとメンテナンスを検討することになります(スレート屋根の製造メーカーは10年ごとの定期的なメンテナンスを推奨している)。しかし、劣化が始まった時にすぐにメンテナンスをしておくことが、一番の対策となります。

目次
▼スレート屋根の寿命はいかに丁寧にメンテナンスするかで決まる
▼スレート屋根の劣化を放置すると…
▼2004年以前のスレート屋根には注意が必要な理由
▼スレート屋根の具体的なメンテナンス方法

スレート屋根の寿命はいかに丁寧にメンテナンスするかで決まる

スレート屋根06

スレート屋根とは「スレート」という屋根材を使用した屋根全般を指します。スレートの代わりに「カラーベスト」「コロニアル」などという言葉を使用することがありますが、これらはスレートの商品名であり、大きなくくりではスレートという言葉を使用します。

スレートには2種類あり、ひとつは粘板岩を薄く板状にした「天然スレート」で、もうひとつはセメントと繊維質材料を混ぜて厚さ5mmほどの板状に成型した「化粧スレート」です。しかし、天然スレートは天然の岩を使用するためコスト的に高くなってしまうため、建設現場で使用されているスレートのほとんどが化粧スレートとなっています。

スレート屋根の寿命を延ばす方法

先述の通り、スレート屋根の寿命は10~20年といわれています。そのため、定期的なメンテナンスとして10年に一度を目安に「塗り替え」が推奨されています。スレート屋根に使用される化粧スレートの主成分はセメントですので、スレート自体に防水性はなく、塗装をして初めて防水性のある屋根材となります。つまり、塗装が剥がれて防水性が切れる前に新しく塗装を施すことで長持ちさせられるというわけです。そして、塗装をすることでスレートそのものの劣化も防止できます。

スレート屋根は、常々紫外線や雨水に晒されています。しかし、毎日屋根をチェックするわけにもいかないので、いつの間にか劣化が進んでいるということがあります。塗装が剥がれて防水性を失ったスレートは、雨水や夜露をどんどん吸水し、強度も低下していきます。そして、雨水が建物の内部にまで染み込み雨漏りが起こることがあります。この雨漏りを放置すると、最悪の場合では基礎部分が腐食し、建物全体の劣化につながってしまうことがあるので、定期的なメンテナンスが重要になります。

もし、スレート屋根を採用した新築を建ててから10年、もしくは前回のメンテナンスから10年が経過しているのであれば、塗装が剥がれて防水性が低下していないかどうかを専門業者にチェックしてもらうことをおすすめします。ひょっとしたら、塗装工事が必要な状態になっているかもしれません。

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スレート屋根の劣化を放置すると…

スレート屋根0602

雨水を吸って劣化したスレート屋根は、雨漏りにつながることがあります。雨水が建物内部へ浸入して水の通り道ができてしまうのが一番の問題で、この通り道ができると雨が降る度に雨水が建物の内部へ浸入するため、どんどん住宅の内部に雨水が溜まっていくことになります。そして、木造の柱は腐食してしまい、その木材にシロアリが発生してしまうことがあります。シロアリは基礎部分を食い荒らし、建物全体の耐久性が低下してしまいます。そして、水分を含んだスレート屋根にカビや藻が発生し、建物の内部も外観も被害を受けて劣化が進んでしまいます。

また、室内に雨漏りが発生していなくても、屋根の直下の野地板や断熱剤などが水浸しになっていることがあります。この劣化を放置しておくと、雨漏りになってしまいますので、早期のメンテナンスが重要です。

スレート屋根が劣化するとどうなるのか

スレート屋根の本格的なチェックは専門業者におまかせすることになりますが、自分でも劣化しているかどうかをチェックできる項目もあります。もちろん、屋根に上って作業するのは危険ですので、地上から屋根を見あげてチェックします。地上から見えている症状があるということは、屋根の上の劣化はさらに進んでいることが多いので、すぐに専門業者にチェックをしてもらわなければなりません。

●色が褪せてきている
スレートの色褪せは、美観を損ねますし、塗装の防水効果が薄れてきているサインでもあります。屋根の色褪せを感じたときは、専門業者にチェックしてもらい、必要であれば塗り替えなどのメンテナンスを行うようにしましょう。

●カビや藻が発生している
カビや藻が発生するのは、スレート屋根の塗装が剥がれて防水性が落ちてきているサインです。というのも、塗装が剥がれてしまうと、スレートは雨水などの水分を吸収して湿気がたっぷりな状態になります。日陰の屋根であれば常に湿気がいっぱいの状態になるので、カビや藻が発生しやすく、劣化が始まっている証明といえます。

●ひび割れが発生している
スレート屋根の塗装が剥がれて防水性が切れると、主成分のセメントが水分を吸収してしまいます。その水分を含んだスレートは、太陽光により急激に乾燥したり、雨水をまた吸収したりすることで、膨張と収縮を何度も繰り返します。この繰り返しにより、スレートが耐え切れずにひび割れを起こすことがあります。ひび割れが発生すると、その隙間から住宅の内部へ雨水が浸入してしまいますので、雨漏りのリスクが高くなります。加えて、ひび割れを放置すると割れてしまい滑落することもあります。

●スレートが欠けている
スレートのひび割れを放置すると、欠けが発生します。スレートの欠けを発見したときはすぐに専門業者にチェックを依頼し、応急処置をしてもらいます。しかし、劣化の程度・範囲によっては、シーリング材を使った補修以上に、塗り替えやカバー工法(後述します)などのメンテナンスを行う必要が出てきます。

●スレートの反り・浮きが発生している
スレート屋根でよく見られる劣化症状に、反りと浮きがあります。スレートの反りを放置してしまうと、台風やゲリラ豪雨などの強風・大雨により、反り上がった小口から雨水が住宅の内部に浸入してしまうことがあり、雨漏りにつながるリスクが高くなります。ちなにに、反りや浮きは塗装工事では修理不能なので、カバー工法や葺き替えなどコスト的に高くなるメンテナンス方法で修理します。

●棟板金が浮く・釘が抜ける
スレート屋根には、屋根の棟にある「棟板金」という山形の金属板がついていて、金属でできているために、外気温の影響で膨張・収縮を繰り返します。この化学反応により、棟板金を固定している釘が徐々に押し出されることがあり、最終的に抜け落ちてしまいます。この釘の不具合を放置したままですと、棟板金が外れて剥き出しになった下地から雨水が建物内部へ浸入してしまいます。棟板金の様子を知るのはなかなか難しいと思いますが、見たことのない釘が軒下に落ちているときはすぐに専門業者にチェックしてもらいましょう。

●室内まで雨漏りが発生している
室内にまで雨漏りが発生している場合は、住宅内部が水浸しになっている可能性が高いので、早急なメンテナンスを要します。住宅というものは、内部に雨水が入らないようにさまざまな工夫がなされているのですが、その工夫が機能していない状態というのは、どこかでトラブルが起こっていることのサインですので、スレート屋根の劣化以外にも原因が考えられます。すぐに専門業者にチェックしてもらい雨漏りの原因を追究しましょう。

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2004年以前のスレート屋根には注意が必要な理由

アスベスト06

スレート屋根は多くの住宅で採用されていますが、ひとつ注意すべきことがあります。それは、2004年以前に作られた化粧スレートを採用している場合です。実は、そのスレートは強度を高めるためにアスベスト(石綿)を使用していて、ひび割れや滑落が起こるとアスベストが飛散してしまうことがあります。アスベストは人体に影響を及ぼす素材として、2004年10月に使用が禁止されているので、以後製造されたスレートには使用されていません。しかし、2004年以前に製造されたスレートにはアスベストが使用されているので、撤去の有資格者に依頼して処理をしてもらうことになります。

アスベストの問題は今も続いている

アスベストは、天然で生成された繊維状の鉱物の一種です。安価で耐火性・断熱性が高いことから、多くの建材や工業製品などで使用されてきました。しかし、健康被害が社会問題化し、日本では2004年10月以降は全面的に使用が禁止されています。アスベストを吸い込むと、40年近い潜伏期間を経てから中皮腫や肺がんなどの命に関わる病気を発症するリスクがあることから、「静かな時限爆弾」とも呼ばれています。実は、国内の中皮腫による死者は2018年が1512人で、厚生労働省が統計を取り始めた1995年の3倍以上になっていることがわかっています。

環境省が発表したアスベスト問題

また、2020年5月31日の毎日新聞によると、過去にアスベストを扱う工場などがあった地域住民の健康状態を観察するために、環境省が2015年度から毎年行った調査で、検査希望者の3割以上の人が石綿を吸い込んだ可能性があることを発表されました。アスベストの健康被害については、兵庫県尼崎市の旧クボタ神崎工場の周辺住民に中皮腫の発症者が相次いでいることが2005年にわかり、環境省は2006年以降、尼崎市や大阪府泉南地域など工場があった7府県の16自治体の住民を対象として調査を行ってきました。

しかし、発症の仕方に個人差があったことから、吸い込んだ石綿の量と発症リスクの関連をより詳細に分析することになり、2015年度から対象地域を拡大して医師による問診やコンピューター断層撮影(CT)、レントゲン検査などを無料で行ってきました。環境省によると、2019年度は1771人が検査を受け、そのうち666人(37.6%)からアスベストの吸入により肺の外側の膜が厚くなる「胸膜プラーク」などの所見がありました。アスベストの影響が工場内部の労働者だけでなく周辺住民にも広がっていることが証明されたことで、住民検診の対象地域を拡大することも検討しています。

環境省はより広くアスベストの健康への影響を調べるため、将来的には全国一律で発症の有無を検査できる体制を整備するとしています。現在、自治体が実施している既存の肺がん検診などを行う中で、アスベストに由来する病気の発症リスクが高いと医師が判断した場合は、CT検査も行うよう奨励することなどを検討しています。

スレート屋根の具体的なメンテナンス方法

スレート屋根のメンテナンスには「塗り替え」「カバー工法」「葺き替え」などがあり、劣化の状態によって対応します。

●塗り替えの工事内容と費用
塗り替えは、既存のスレート屋根を高圧洗浄できれいにした後に新しい塗料を塗る工法です。再塗装により防水性を高めます。スレートの主成分はセメントですので、もともと防水性がありません。そのため、スレートに塗装をしなければどんどん水分を吸い込んでしまい、劣化が進んでしまいますので、塗装の効果が切れる前に新しい塗装をして長持ちさせます。屋根塗装の相場は50万円弱といわれていますが、塗料によって若干の差異があります。

●カバー工法の工事内容と費用
カバー工法は、既存のスレートの上に新しい屋根材を被せる工事です。スレート屋根の劣化が進み、塗り替えだけでは対処しきれないと思われる際の選択肢です。既存の屋根材の撤去がないので、後述する葺き替えよりも安くできますが、屋根が二重になり重くなるというデメリットがあります。屋根が重くなると地震に弱くなってしまうため、薄くて軽い金属屋根を使用するなどして対策をします。相場は100万円程度ですが、新しく被せる屋根材によって差異があります。

●葺き替えの工事内容と費用
葺き替えでは、既存のスレート屋根をすべて撤去して新しい屋根材を被せるので、屋根の下地である野地板や防水シートもすべて取り替えます。そのため、スレート以外の屋根材に変更することもできますが、アスベストを使用しているスレートを撤去する際は有資格者が必要になります。相場はおよそ160万円前後となり、かなりの出費となってしまいますので、葺き替えをせざるを得ないレベルになる前に定期的なメンテナンスで対策をしておくことをおすすめします。

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記事監修


kansyuu
【二級建築士】佐野 広幸
全国建物診断サービスのwebサイト監修の他、グループ会社の株式会社ゼンシンダンの記事も監修。火災保険申請を利用した修繕工事を広める事により、日本の「建物老朽化」問題の解決に貢献。