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740年前にも台風損害はあった-鹿児島など九州は台風の通り道になる

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2017年9月初めに発生した台風18号は、まず沖縄県の宮古島付近を通過して、鹿児島県南九州市付近に上陸しました。そのまま九州、四国、近畿、北陸を横断して日本海に抜けましたが、18日には東北から北海道に再上陸。大分県南部での河川氾濫など、各地に豪雨による被害をもたらしただけでなく、強風被害も数多くみられ、死者、行方不明者も出ています。
この2ヶ月前の7月には台風3号が、やはり九州を襲い、ちょうど梅雨前線が居座っていたために、福岡県から大分県を中心とする九州北部に集中豪雨をもたらしました。ここでも甚大な被害が起きています。

九州地区は台風の通り道

実は、九州は台風の通り道にあたり、毎年、少なからぬ被害を与えているのです。
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740年前にも台風被害はあった

日本史の教科書に載っていた、鎌倉時代の元寇を覚えているでしょうか。当時の中国大陸の広大な土地を支配していた元の国が日本を2度にわたって攻めてきた事件です(1274年と1281年)。
1度目は3万人以上、2度目には14万人もの軍隊を送り込んだと言われています。

この元の軍勢は2度とも「神風」によって、船団が沈没するなどの大損害を受けて敗退してしまいました。

この時の「神風」こそが、いまも九州に襲いくる台風だったと考えられているのです。元の襲来は、現在だと8月末と考えられるので、季節的にもぴったりです。

元の軍勢は長崎県北部にある鷹島というところで暴風雨の被害に遭います。実は、この鷹島は台風の通路として最も賑やかなところで、たとえば1972年から2011年まで、鷹島から半径300キロメートル圏内を通過した台風を調べた研究があります。それによりますと、40年間に、何と50個もの台風がここを通っていたのです。つまり、1年に1度以上ということになります。

台風そのものは1年に25個ほど発生していて、実際に日本に上陸するのはそのうちの1割程度です(日本に接近する台風は、発生したものの半分ほど)。その際、九州だけでなく四国や和歌山も台風の通り道になることが多いのです。

自然現象である台風の進路は、私たち人間がどうすることもできません。それだけに、台風への備え、そしてもしも被害を受けた際の対応が大切になってくるわけです。

☆台風の被害内容のいろいろ

これまでに台風被害での保険金の支払いランキング(日本損害保険協会調べ)を見てみますと、やはり「全国」に被害が広がっているものが支払い保険金総額も多いようです。最も多かったのは5679億円で、1991年9月の台風19号です。

つづいて2位が3874億円の、2004年9月の台風18号になっています。

いずれも、支払われた対象は「全国」です。

では、台風被害にはどのようなものが多いのでしょう。

とくに最近、増えているのが豪雨被害です。2011年9月の台風12号は紀伊半島を中心に激しい雨をもたらし、1年間の降水量と同量の雨が数日間に降ったりしました。その豪雨によって土砂災害(がけ崩れや地すべり、土石流など)や洪水が引き起こされ、実に98名の死者・行方不明者を出したのです。

関連記事:集中豪雨(ゲリラ豪雨)の被害は水害補償(火災保険)を使うべき

これらは農村部における雨の被害ですが、都市部においても少なくない被害がみられました。地下室や地下街への雨水の流れ込み、さらにはマンホールからの噴出などです。

台風が常に大量の雨を降らせることは確かです。顕著な例として、2005年の夏、雨がほとんど降らずに四国にあるダムは利水貯水率が0%になったことがありました。8月末に発生した台風14号は九州に上陸して西日本を横断します。その時、四国に大雨をもたらし、何と9月6日だけで空っぽになっていたダムを満杯にしたのです。もしも、それだけの雨が山や川、あるいは都市部に降り注いだとしたら、当然、多大な損害を与えるでしょう。

☆強風、そして高潮も引き起こす台風:リンゴ台風

台風は、また強風の被害ももたらします。

時に雨よりも強風の被害を多く出す台風もあり、たとえば1991年の台風19号は青森などのリンゴ農家を直撃し、せっかく実りつつあったリンゴを落としてしまったことから「リンゴ台風」とも呼ばれました。もちろん、人的被害も大きく、この時には62人の死者を出しています。

こうした被害は、予報などで「非常に強い風」と表現されるものかそれ以上の風で、平均風速が秒速で20~30mを超すと相当に強いと考えていいでしょう。

このぐらいの風だと、もう人は何かにつかまらなくては歩くことができません。細い木だと幹ごと折れることもありますし、看板が落下、飛散することもあります。建物でも、屋根瓦などがはがれ、飛散します。ですから、外出は控えたほうがいいとアナウンスされるレベルの風です。なお、自動車も普通のスピードでは運転できなくなるので、車での外出も控えた方が無難です。

これを超えると、「猛烈な風」と表現され、樹木だけでなく電柱やブロック塀などでも倒れるものが出てきます。
アパートなどでは、アルミフェンスが曲がっているのを見かけますが台風での被害かもしれませんね。
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建物も、住宅では倒壊するところも出てきますし、走っているトラックが横転するような風は、こうした段階の強風なのです。

もうひとつ、台風で大きな被害をもたらすものに高潮があります。高潮では1959年の伊勢湾台風が有名ですが、津波と同様に潮位が変化します。ただ、津波が地震や火山活動など地殻変動を原因として起こるのに対して、高潮は気圧や風などの気象によって起こるものと規定されています。

強風や大雨を伴っていることも多いので、高潮の被害も増幅されて、大きなものとなります。

☆台風への保険の適用は

では、台風における被害での保険の適用についてみてみましょう。

先に説明したように、台風被害は大きく分けると水災と風災とが考えられます(時には落雷も起きます)。

豪雨による水災への補償は、家屋への浸水による損害だけでなく、土砂災害や落石被害も含まれることがあります。そのあたりは契約内容を確認しておいてください。

また、床上浸水でないケースも、地盤からの高さによって補償されるかどうかが決まりますので、これも契約内容を確認しておくべきでしょう。

また、被害に遭ったのが建物だけか、家財も含まれるかで、補償も違ってきます。たとえば、洪水で家の中の電化製品が壊れてしまったり、窓ガラスが割れてしまって、そこから入り込んだ雨で家電が故障してしまったようなケースです。

家財については、保険の契約内容に関わってきますので、これも確認が必要でしょう。建物だけの火災保険だとしたら家財には適用されません。

さて、台風では風による被害も決して侮ることができません。そこで火災保険の中の風災補償が大切になってくるのです。

風災では、風によって建物が被害を受けただけでなく、屋根瓦や看板が強風で飛ばされてきて、それで家屋に損傷を受けた時も適用されます。

風に飛ばされた飛来物で窓ガラスが割れたり、飛来物で屋根が壊されて雨漏りがしたり、また、自分の建物の屋根が飛ばされたりした時などは、すべて補償の対象です。なお保険の中身によっては、「損害額が20万円以上になった時にはお支払い」とする契約もあるので、この点も要確認です。

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☆業者選びにも注意が必要

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さて、台風など大きな災害における被害では、とくに修理業者には注意しなくてはなりません。というのは、普通に起きる大雨や強風程度の災害では被害の実態は外から見えることが多くありません。

一方、大型台風による被害などでは、それこそ家屋が流されたり、屋根がはがれたりと、被害はすぐに判別できます。

すると、修理を専門とする業者が訪問して、勧誘することも多いのです。それも「保険金を使えば自己負担はほとんどないので、自分のところが修理してあげましょう」という売り文句で訪れます。

もちろん、損害と保険の契約内容によっては「自己負担がゼロ」ということもあります。しかし、その時の損害が本当にそういうケースに当たるのかどうかはきちんと保険内容と損害そのものを調べてみないと分からないのです。

ですから、被害に遭ってすぐ飛び込みで売り込みにくる業者とはトラブルになることが多く、国民生活センターなどに相談が寄せられることも結構あるのです。

とくに「保険金が使える」として修理を依頼した後のトラブル相談は、年々増加していて、ここ10年で30倍にもなっています。

よくある相談は、業者の見積金額への不信感(やけに高かったりします)と、そうした業者の対応から契約解除を申し出たところ「違約金を要求された」というものです。

また、工事内容を勝手に決められたり、日程も業者の都合で急いだり、遅くなったり、さまざまなトラブルが報告されています。

飛び込みで「工事を引き受けます」とする業者全てがこのような問題を引き起こすわけではありませんが、こちらから捜し出した業者に依頼するのに比べて、トラブルが多いのは事実です。

トラブルを回避するには、業者の勧誘があっても安易に契約しないことが挙げられます。見積もりをとるのなら複数の業者に依頼するのも一つの方法でしょう。

とにかく、結論を急がせるのは、問題を抱えた業者の常套手段ですので、相手のペースに乗らず、慌てずに対応することが大切になってくるのです。