弊社では折に触れ全国で企業説明会を開催させて頂いていますが、先日は山梨県で開催させて頂きました。
全国津々浦々、様々な媒体で募集しております。 離島や自然災害が直近で起きてない地域などはお断りさせて頂くケースも御座います。
これだけ、台風が毎年吹き荒れる日本で、なぜ2014年の雪害が過去3位に入る損害額が出たのか!
その被害の凄さと内容をお届けいたします。
晴天が多い山梨県
山梨へは新宿から特急あずさを使用すると甲府・石和温泉まで90分、大月まで60分の距離になります。
苺にサクランボ、梨にぶどうと果実農業の盛んな山梨県は、面積の8割が山岳部で、都道府県別の年間日照時間は1位(2010年)、山間部を除いて晴天の日が非
常に多く積雪の少ない地域です。
例えば甲府では1894年からの統計で、50センチ以上の雪が120年間も積もらなかったそうです。
異常気象の被害は甚大
2014年2月15日の大雪の際には、甲府で既往最大49cmを大幅に上回る114cmを、河口湖では143cmを記録しました。
実はその1週間前にも甲府では大雪が降っていて、この2月8日未明からの降雪で、甲府は最大積雪量43cmと2月としては観測史上3番目を記録しました。
普段積雪の少ない地域なだけに、この記録的な大雪の影響は甚大な被害を発生させる原因にもなりました。
なぜなら建築設計における構造計算上の積雪荷重は甲府では50~65cm、これは設計荷重を大きく上回る積雪だったのです。
故にこの大雪の影響で5名が亡くなられたほか、住家13棟が全壊、半壊42棟、357棟が一部破損する被害が発生しています。
※アメダス資料参照
被害状況 雪の重みの怖さ 住宅の倒壊も・・
既往最大だったのは1998年1月15~16日の大雪ですが、この時は甲府の最深積雪は49センチ、河口湖では89センチを観測しています。
この時も大雪の影響で3人が死亡、住家の半壊も5件、一部損壊は250軒、また工場、店舗、倉庫、駐車場などの全・半壊571件、学校などの一部損壊は104施設と甚大な被害がでました。
雪国であれば、小さい時から、雪下ろしをしていて【重さ】に対しての恐怖はあるのですが関東地域では建物自体も雪害用30cmなどや樋金具のピッチも広いので重さに耐えられなく倒壊する件数が増えました。
気象事例 台風被害・大雨被害
では雪以外の被害どうでしょう。
大雨での被害:水害
晴天の日が多い山梨県ですが1991年8月の台風12号による大雨や2014年10月の台風18号、2015年7月の台風11号による大雨が挙げられます。
1991年8月20~21日の台風12号による大雨では死者・行方不明 8人、 住家の全壊3棟、半壊13棟、山・がけ崩れは70カ所、 床上浸水148棟、床下浸水440棟というものでした。
ゲリラ豪雨の対処法
台風での被害:風水害
また2014年10月の台風18号では、甲府市で最大瞬間風速23.3メートル/sを観測し、住家が床下浸水するなどの被害が起こっています。
ちなみにこの年は4個の台風が山梨県に接近して、多くの住宅の瓦が飛ばされたりビニールハウスが破損したりしています。
2015年7月の台風11号では、上野原市で法面が住宅ギリギリの所まで崩れ落ち、土砂災害の危険があるとして45世帯、114人に避難勧告が出ました。
このように年間日照時間が長く晴天の日が非常に多く、更には普段積雪の少ない地域ですら、ひとたび自然災害が起これば甚大なる被害が出ます。
気づかない間に被害を受けているケース
雨漏りしたら気づくけれども、自然災害での被害や老朽化は見えないところにあります。
こちらのケースでは、1階屋根での漆喰(しっくい)が玄関に落ちてきて気づかれました。
ノシ瓦がずれていて危ないので、とご相談を受けました。 実際には多岐にわたる被害があったケースです。
手出しをしないで修繕する 火災保険申請工事
まとめ
実際に、ニュースになる大被害があれば、意識として防災対策・耐震対策・台風対策が広がります。
本当は実際に被害(自然災害)がくるまえに、対応しなくてはいけません。
きてからでは遅いのです。 きっかけがありこの記事にたどり着いたあなた。 この機会に【建物診断】を受けてみては如何でしょうか?
もちろん、会社・倉庫・アパート等もOKです。
自然災害で損壊した建物の修繕に対して、火災保険請求は正当な権利
記事監修
【一級建築士】登立 健一 一級建築士。全国建物診断サービスのwebサイト監修の他、グループ会社の株式会社ゼンシンダンの記事も監修。 |