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空き家を売りたい方必見!空き家・土地の売却方法や千葉市の空き家対策の取り組みをご紹介

2020年6月10日 公開

「親から相続した空き家を売りたい」「多忙で以前住んでいた家を放置している」という方は、空き家の売却を検討しましょう。

空き家は売却することで、税金の負担や管理の手間を減らすことができます。
また2014年に空き家の増加が問題視され空き家に関する法律が制定されました。空き家に対する規制は厳しくなり、千葉市を始めとした自治体では空き家に関する施策や取り組みを積極的に行っています。

今回は空き家を売却したほうがいい理由や物件の売却手順、売却時の税制優遇措置についてご紹介します。空き家や土地を売りたい方や、売却方法を知っておきたい方はぜひご覧ください。

【関連リンク】
・空き家の有効活用方法5つをご紹介!知っておきたい空き家の実態や、千葉市の活用制度も
・空き家に火災保険は必要?空き家の管理方法から火災保険の必要性・保険料を安く抑える方法を解説

空き家を売りたい人は意外と多い!売却すべき理由とは

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親から相続した空き家や思い出のある空き家を売却するのは勇気が要るものです。
しかし2014年に空き家に関する法律が制定され「周囲に悪影響がある」と認定された「特定空き家」は最悪の場合自治体に解体されてしまう事から、「空き家を売りたい・活用したい」と考える方が増加しています。

また空き家を売却する事で、税金や管理・維持費の節約等多くのメリットが得られます。
まずは税金面で空き家を売却したほうが良い理由を見ていきましょう。

固定資産税・都市計画税がかかる

空き家を所有する方は毎年固定資産税・都市計画税を納めなくてはいけません。
固定資産税・都市計画税は1月1日の時点で土地や家屋などの所有者として「固定資産課税台帳」に登録している方を対象としていますので、たとえ空き家でも納税の義務が発生します。

例えば年間20万円固定資産税・都市計画税を納付する場合、10年で200万円、20年で400万円と合計すると大きな金額となります。空き家を売却する事で、毎年の固定資産税・都市計画税による金銭的負担がなくなります。

管理や維持に時間とお金がかかる

空き家を自身で管理する場合は手間と時間がかかります。
またメンテナンス用の掃除用具、修繕のために板を当てるだけでも道具代や材料費がかかります。
代行業者に依頼する場合費用はもっと嵩んでしまいますし、大規模な改修費となると数百万単位の費用を出さなくてはいけません。

まずは税金に加え、維持・管理費用を年間どのくらい支払っているのか確認してみましょう。

「特定空き家」に認定されてしまう

空き家は年々増加しています。空き家が地域の景観を損ない保安上危険である等の問題を抱えている背景から、国土交通省は2014年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」を制定しました。

「空家等対策の推進に関する特別措置法」では「放置しておくと倒壊の危険がある、衛生上有害である、立木の枝等が道路にはみ出し通行を妨げている」等、地域に悪影響がある空き家を「特定空家等」と認定しています。
「特定空家等」に認定されると固定資産税が最大6分の1減額される優遇措置が適用されなくなり、大幅に増税されてしまいます。また行政による立入調査や勧告・命令等の措置があり、放置しておくと解体されてしまう可能性があります。

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千葉市の空き家に関する施策

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自治体では空き家に対する様々な施策を行っていますが、中でも千葉市は「空家を貸したい・売りたい方(所有者)」と「空家を借りたい・買いたい方(利用者)」の橋渡しをする「すまいのリユースネット」や空き家に関するセミナーや相談会など空き家を持つ方への施策が充実しています。
千葉市の取り組みを順番に見ていきましょう。

すまいのリユースネット(千葉市空家等情報提供制度)

2019年5月から始まった「すまいのリユースネット」とは千葉市(千葉市住宅供給公社)が空き家・空室の所有者と利用・活用を希望する方の声を聞き、結びつける取り組みです。仕組みとしては、まず千葉市内の空き家・空室を「売りたい・貸したい」所有者が物件の情報を登録します。千葉市住宅供給公社は不動産団体と連携して現地調査を行い、ホームページで情報公開を行います。

空き家を利用したい方は千葉市住宅供給公社に話を聞きに行く、ホームページで情報を閲覧します。希望を満たす物件がある場合は見学や交渉の申込みをする事が出来ます。利用者の情報や希望を千葉市住宅供給公社を通し空き家・空室の持ち主に届ける取り組みも行っています。

空き家に関するセミナー・相談会

千葉市では空き家に関する情報を提供するセミナーや相談会を定期的に行っています。過去の講演では将来的に家を空き家にしないために相続の進め方や相談事例、空き家にしないための利活用方法や資産としての活用方法をレクチャーしました。セミナー終了後は個別の相談会も行いました。

加えて千葉市は空き家活用相談員を現地に派遣し目視・聞き取り調査を行った後、活用方法の提案やリフォーム・管理・解体等の取引動向、専門業種の紹介などを無料で行っています。
空き家対策の施策が充実している千葉市では他にも様々な取り組みを行っていますので、千葉市に空き家をお持ちの方、将来空き家を保有する予定の方は積極的に活用していきましょう。

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空き家の売却方法

空き家を売却する場合、家を残したまま売却するケースと解体して売却する2つのパターンがあります。家を残したまま売却した場合、手間や時間がかからず買主側が住宅ローンを組めるというメリットがありますが、解体した時より売却費用が安くなってしまう可能性があります。解体して売却した場合、売却費用は高くなる可能性があります。一方で解体費用がかかり、業者によって解体費用が違うため、信頼出来る業者を見極める必要性があるというデメリットも存在します。
それぞれの売却方法を詳しく見ていきましょう。

そのまま売却する

空き家を「中古戸建て物件」としてそのまま売却する方法です。メリットは時間と手間がかからず、解体費用がかからないという点です。また買主側にとっては、家が残っていますので住宅ローンを組んで購入できます。
デメリットとしては解体して売却する場合より売却費用が安くなってしまう可能性が高く、家の中の家財道具や不要品を整理する必要がある事です。親から相続した場合遺品整理になりますので、精神的に負担がかかる可能性もあります。

また基本的に住宅用の土地や家の売主に対しては、引き渡された目的物が契約の内容に適合しない場合買主が代金減額や損害賠償の請求をできる「契約不適合責任」が追及されます。

中古住宅や空き家の場合、売主側も気づかない瑕疵がある可能性があり売却後に「契約不適合責任」を追及される事がありますので注意しましょう。

解体して売却する

空き家を解体し「更地」として売却します。一般的に中古戸建て物件を売るよりも売却費用が高くなると言われています。ただ不動産は高額な取引となりますので、不動産会社に家が建っている状態と更地にした状態、双方の見積もりを出してもらったほうが良いでしょう。

デメリットとしては解体費用がかかること、解体業者によって費用が異なり慎重に業者を見極めなくてはいけないことです。複数の解体業者に見積もりを依頼し、信頼できる業者に解体を依頼しましょう。
家がなくなると1月1日の時点で固定資産税・都市計画税の優遇措置がなくなりますので、解体する時期には注意しましょう。

空き家の売却の手順や方法をご紹介

空き家を売りたい場合、家を残したまま売却する際は基本的に通常の家と同じ売却手順になります。ただし空き家は古い家が多いため、引き渡しの前に解体や値引きを求められるケースもあります。

売主だけでは対応できない部分もありますので、空き家の売却に強い不動産会社や信頼できる不動産会社を選びましょう。
まずは家を残したまま売却する方法の手順を解説していきます。

家を残したまま売却する方法

家を残したまま売却する方法の流れは以下の通りです。

1.家や土地の相場を調べる

不動産会社に依頼する前に、家や土地の相場をあらかじめ自分で調べておきましょう。
以下の国土交通省のサイトで、実際の不動産価格取引き情報や基準価格となる公示価格を調べることができます。

土地総合情報システム
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
「不動産ジャパン」による相場・取引動向
https://www.fudousan.or.jp/trend/index.html
不動産会社によって査定金額が異なるため、基準価格や過去の取引価格を調べることでより適正な価格で取引をすることができます。

2.不動産会社に調査・査定してもらう

不動産会社に家や土地を査定してもらいましょう。ポイントは複数の不動産会社に一括査定サイトなどで見積もり依頼を出すことです。

不動産会社によって査定結果は異なりますが、あらかじめ調べておいた価格を参考に不動産会社を選びましょう。
一括査定サイトでの査定は「机上査定」と呼ばれる過去の類似した物件の取引価格を参考に見積もりを出しています。実際に家や土地に訪問してもらう「訪問査定」により、精度の高い取引価格を把握することができます。机上査定での見積もりを比較した上で適正な価格の不動産会社に訪問での査定を依頼しましょう。

3.不動産会社と媒介契約を結ぶ

不動産会社選びは、家や土地の売却において非常に重要な要素となっています。
査定額や不動産に関する知識、担当者の対応が適切かなどを考慮して不動産会社を選ぶようにしましょう。
不動産会社を決定した後は媒介契約を結ぶことになりますが、中古物件の場合「専任媒介契約」を結んだ方がよいでしょう。

媒介契約は3種類があり、「一般媒介契約」と呼ばれる契約方法は人気エリアや新築など需要の高い物件に適しています。「専属専任媒介契約」という契約方法もありますが、ほとんど専任媒介契約と違いが見られず、契約する売主が現状では非常に少ないです。

4.売却活動

不動産の売り出し価格を決定し、売却活動を開始します。

5.売買契約を結ぶ

購入希望者が見つかると、価格や引き渡し時期等様々な条件が載った「買付証明書」という書類が提示されます。「買付証明書」を基に購入希望者と交渉した結果、売買契約を結びます。契約後は内金として 1~2割の契約金を受け取ります。

売却が決まった時に不動産会社が作成する契約書や重要事項説明書などの書類は後々トラブルにならないよう、隅々まで目を通す事をおすすめします。契約書には印紙代がかかりますので、あらかじめ余分なお金を準備しておきましょう。

6.物件の引き渡し

残金を受け取り、所有権の移転等の登記申請を行います。不動産会社や行政書士などの専門家が立ち会う場合もあります。
登記費用や不動産会社への仲介料などを支払い、鍵を買主に渡して物件の引き渡しは終了です。

更地にして売却する方法

更地にして売却する場合は、売買契約締結後に家を解体し更地の状態で引き渡すケースと、解体したのちに更地で売り出す場合があります。

解体費用は基本的に売主の負担となります。ただし売買契約締結後であれば、前述した固定資産税の減額が適用されない税金を売主側が支払わなくてもよいケースもあります。後の売却の流れは、基本的に家を残したまま売却する際と同じです。

知っておきたい空き家を売却する時の税制優遇

家を売却した際は「譲渡所得税」が課税されますが、相続した空き家を売った場合最高3,000万円まで譲渡所得から控除される特例措置が存在します。物件の建築時期や耐震基準、売却代金などの条件を満たす必要がありますが、3000万円の控除は売主にとって非常に有難い存在です。
詳しくみていきましょう。

相続した空き家を売った時の3,000万円の譲渡所得控除の特例措置

相続または遺贈により取得した空き家、敷地等を2020年12月31日まで売却し、一定の要件に当てはまる際は譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除される特例措置が存在します。
適用される家屋の条件は以下の通りです。

  • 1981年5月31日以前に建築されたこと。 
  • 区分所有建物登記がされている建物でないこと。 
  • 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと。 

国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」より

また特例を受ける適用要件についても、売却代金が1億円以下である、相続の開始があった日から3年を経過する日の12月31日までに売る等の詳細な条件が複数存在します。
気になる方は国税庁のホームページで確認してみましょう。

空き家のご相談は全国建物診断サービスへ

空き家の状態が心配な方や、空き家に火災保険をかけている方はぜひ全国建物診断サービスへご相談ください。全国建物診断サービスでは、家屋の劣化や自然災害による雨漏り等の被害に対して専門家に相談することができます。家屋の状況に応じたきめ細かなサービスで、お客様から多くの喜びの声をいただいています。
この記事を機に現在お持ちの空き家について改めて考え直してみましょう。

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記事監修


kansyuu
【一級建築士】登立 健一
一級建築士。全国建物診断サービスのwebサイト監修の他、グループ会社の株式会社ゼンシンダンの記事も監修。